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日本ハムの高校生ドラフト1巡目ルーキー・中田翔内野手(18)=大阪桐蔭=が2日、沖縄・名護キャンプで2度目のフリー打撃を行った。胃痛と大逆風という超悪コンディションの中、広角打法で右翼へ2本のサク越え。この超大物ルーキーをスポーツ報知評論家の掛布雅之さんが日本一早く生分析。高卒新人としては松井秀喜(現ヤンキース)、清原和博(現オリックス)を超えるスイングスピードと卓越した技術があると大絶賛した。
強烈な向かい風にも、中田の心は折れなかった。左翼後方の東シナ海から一塁方向にかけて、最大瞬間風速13メートルの暴風が吹き荒れた名護市民球場。だが、怪物はすぐに頭を切り換えた。「レフトに打っても、押し返される。だから、右方向に多めに打ちました」ファウルを除けば、26スイング中18球が中堅から右翼に運んだもの。最悪のコンディションの中で、適応能力を見せつけた。
逆風には「ちょっとうっとうしかった」と顔をしかめ、途中からは雨も降ってきたが、中田は冷静に広角打法を徹底。28、31球目をそれぞれ右翼席に叩き込んだ。結局、計38スイングでサク越えは2本。キャンプ初日の36スイング中13発に比べ、結果こそ寂しいが「だいぶ良い形で狙って打てました。風をうまく使えましたかね」と内容には満足げだった。
この日は、スレッジ、ジョーンズと長打力が自慢の両外国人でさえ、右翼に1本ずつスタンドインするのがやっとだった。中田のパワーと技術の高さが改めて証明され、梨田監督は「きょうの風は飛距離にして50メートルは違う」と強調しつつ「右打ち? 意外と器用なんだよ」とニンマリ。昨年の日本シリーズで敗れた宿敵・中日の安田スコアラーも「すごい」を連発。「当然、彼とは交流戦で対決するものと考えている」と、レギュラーポジションをとるという前提で警戒感を募らせた。
アクシデントも克服した。中田は前日に冷たい水分を摂取しすぎたことで、この日の朝から胃の痛みを訴えていた。「下痢とかじゃなくて、胃がムカムカして…」一時は、宿舎での静養も頭をよぎったが、大物ルーキーは球場内の医務室から勝手に「正露丸」を拝借。3錠を服用し「飲んで1時間で(痛みを)忘れました。やっぱ効くっすね」と感謝。怪物は簡単には転ばなかった。
投内連係など守備練習ではミスを連発し「あれが一番嫌っすね」と浮かない表情も目立つ。キャンプ2日目にして早くも「全身、バリバリっす」と疲労はピークに達しているが、「打ってる時は、疲れは感じないっすよ」と頼もしい限りだ。
◆セシル・フィルダー(Cecil・Fielder)1963年9月21日生まれ。44歳。米カルフォルニア州生まれ。82年、ロイヤルズにドラフト4位で入団。89年に阪神へ移籍し3割2厘、38本塁打の成績を残したが、シーズン終盤に自分がたたきつけたバットで骨折し、タイトルを逃す。翌90年はメジャーに復帰し、タイガース入り。体重109キロとパワーあふれる打撃で、2度の本塁打王と3度の打点王。96年ヤンキースで世界一に貢献、98年にメジャー通算318本塁打を残して、現役引退。その後はギャンブルによる借金が原因で失踪する騒ぎも。長男は昨年50本塁打でナ・リーグ本塁打王に輝いたプリンス・フィルダー(ブルワーズ)。
参照元:スポーツ報知