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◆日本ハム8―7楽天(8日・札幌ドーム) 「極貧打線」が「いてまえ打線」へ変貌(ぼう)を遂げた。日本ハムが楽天に大逆転勝利。2回に大量7点を先取されながら、3回に5点、4回に田中の2ランで追いつくと、6回に相手のミスで勝ち越した。序盤に大量失点した先発・武田勝を6回まで続投させる梨田監督の執念も実り、これで日本ハムは開幕戦以来の貯金で、2位に浮上。梨田監督が近鉄を率いていた時代をほうふつとさせるミラクル勝利で、早くも王者が勢いづいてきた。
チーム一丸でつかんだ大逆転勝利を象徴する光景だった。安打を放った9選手が列をなして、お立ち台に向かった。1番・森本からの“インタビュー・リレー”。前代未聞ともいえる光景を見つめた梨田監督は「まとまりがいいよね。最後までファンを飽きさせない」と笑みをこぼした。
劇的だった。先発・武田勝が2回に大量7失点。下を向くのが普通だが、リーグ2連覇の王者はすぐに反撃に転じた。まずは3回。制球難の一場を早々に降板へ追い込んだ後、代わった吉崎、小倉から3本の適時打を集め、一挙5得点。4回には「7点で向こうは油断している。序盤だし、まだチャンスはある」という田中が右翼席へ同点2ランを叩き込んだ。
そして6回だ。無死二塁から送りバントの空振りで走者の鶴岡が飛び出した。捕手からの送球を受けた遊撃・渡辺直が三塁へ転送したが、鶴岡の背中を直撃。ボールが三塁ファウルグラウンドを転々とする間に、棚ぼたの勝ち越し点が転がり込んだ。これが決勝点となり、03年7月29日のオリックス戦(ヤフーBB)で9点ビハインドから勝って以来の大逆転勝利。指揮官は「みんなでつかんだ勝利やね」と目を細めた。
梨田監督の執念も、ミラクルへの伏線となった。炎上した武田勝の交代は時間の問題かと思えたが、「先発の責任をまっとうしてほしかったし、次につなげてほしかった」。続投を意気に感じた左腕は、6回まで投げきり、開幕から3戦3勝。「今日は忘れてはいけない試合となりました」と感慨深げに振り返った。
指揮官にとって、7点差をひっくり返しての白星は、5年間の近鉄監督時代にもなかったこと。「(02年8月16日の西武戦で)松坂とパウエルが投げて9点差をひっくり返されたのはあるけど…勝ったのは全然、覚えてないな。でも、インパクトのある勝利だし、乗っていきたいね」これでチームは開幕戦以来の貯金を作り、2位に浮上。ド派手な逆転劇で、底力をみせつけた王者が今年もペナントレースを引っ張る。
参照元:スポーツ報知