大田ゴジラ超え！高卒ルーキー巨人最高年俸１２００万円

巨人からドラフト１位指名された東海大相模・大田泰示内野手（１８）が１９日、広島県内のホテルで仮契約した。契約金１億円、年俸は巨人の高卒ルーキーで史上最高の１２００万円。背番号も松井秀喜（ヤンキース）以来の５５番に正式に決まった。未来の主砲候補は初年度の年俸で早くも“ゴジラ超え”を達成。プロ入り後は「小さい子供に夢を与えられるような、記憶に残る選手になりたい」と成績と存在感でスーパースターに近づくことを誓った。

　覚悟はできていた。大田は自信に満ちた表情で、ゆっくりと切り出した。「これから頑張っていくしかありませんが、本当に楽しみな気持ちでいっぱいです」巨人の選手としての第一声。前途有望なプロ野球人生を思わせる、明るく、堂々とした抱負だった。

　高校通算６５発の強打者には、球団の期待を物語る破格の条件が与えられた。契約金は上限の１億円。年俸１２００万円は、巨人の高卒ルーキーでは史上最高額となった。８４０万円でプロ人生を始めた松井秀を、まずは１歩目で上回った。

　ゴジラに続く高卒の生え抜きスターになるべく、背番号を継承する。仮契約の席上で、山下スカウト部長から背番号が正式に「５５」に決まったことを告げられた。「巨人からの期待を感じる番号ですし、それを背負ってプレーできることを本当にうれしく思います」と表情を引き締めた。清武球団代表から５５番譲渡の確認を連絡された松井も快諾。清武代表を通じて「屋台骨になってほしい」とエールを送った。

　大田もまた、先代の５５番のような選手像を思い描いている。子供の頃、テレビをつければ松井が本塁打を量産していた。「自分の小さい頃、常に本塁打を打っていたイメージ」とあこがれの存在だったことを明かした。「自分も小さい子に夢を与えられるような、記憶に残る選手になりたい」バットで子供たちの脳裏に活躍を刻む、スーパースターへの成長を目標に掲げた。

　この日、ジャイアンツ球場で秋季練習を指揮した原監督は「彼に寄せられている期待のすべてをエネルギーに変えてもらいたい。コンディションを整えて、巨人の戦う一員になってもらいたい」と大きく育ってほしいと願った。期待に応えるため、大田は１２月中は母校・東海大相模野球部の練習に参加、来年１月８日から始まる予定の新人合同自主トレに向けて、体調を管理していく。「何年後になるか分かりませんが、リーグ優勝、そして日本一に貢献して、原監督に恩返ししたい」メーク・レジェンドを達成した年にふさわしい大物ルーキーが、伝説への第一歩を踏み出した。

　◆大田　泰示（おおた・たいし）１９９０年６月９日、広島・三次市生まれ。１８歳。福山市の川口小１年からソフトボールを始め、城南中では軟式野球の「松永ヤンキース」に所属し、三塁手兼投手。高校では１年春から三塁手としてベンチ入り。１年秋から４番を務め、今春から遊撃手。今夏の北神奈川大会では１大会５本塁打の神奈川大会新記録も樹立。投手も兼任し、最速１４７キロを計測した。家族は両親と兄２人。１８８センチ、９０キロ。右投右打。

参照元：スポーツ報知