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巨人・原辰徳監督(49)は31日、キャンプ地・宮崎入りした。初めて1、2軍の垣根を取り払い、ABC班に分けて行われるキャンプを前に、約25分間にわたってゲキを飛ばした。全12球団が1日にキャンプインするが、指揮官は「去年はペナントを制し歴史を作った。それを生かすためにも今年は大事な年になる。とにかくB班は、はい上がってほしい」とレギュラー奪取する若手の台頭を熱望。さらに、「どんな敵が来ても勇猛果敢に戦う選手になってほしい」と締めくくった。スポーツ報知は「日本一奪回」を誓う巨人を文字通りのタイトルとともに、シーズンを通して追い掛けます。
久しぶりに目にする選手たちの顔付きを見て、原監督は頼もしく思った。昨年、5年ぶりのリーグ制覇を果たした自信が表情からあふれ出ていた。キャンプイン前日のミーティング。全80選手を見渡し、マイクを持つ手に力が入った。「昨年はペナントレースを制し、歴史を作った。それを生かすためにも、今年は大事な年になる。ここにいる全員が力を出し合って、目標に向かって戦っていこう」声を大にして、約25分間にわたってゲキを飛ばした。
目標とは「日本一奪回」しかない。昨年の同日同時刻、原監督は「新しい歴史を作ろう」と2年連続Bクラスからはい上がることを誓った。02年以来となるリーグ制覇を果たし、一つの歴史は作った。しかし、クライマックスシリーズ第2ステージで中日に敗れ、大きな宿題が残った。悲願達成のため、今年は初めて1、2軍の垣根を取り払い、ABCの3班制を敷いた。チームが一体となり頂上に向かって動くことの意識付けを徹底するためだ。
全ナイン共通のテーマは「柱」だった。昨年の短期決戦での敗戦を教訓に、今年は「チームを背負って立つ選手が何人出てくるか」と期待を寄せる。ミーティングでは「どんな敵が来ても、勇猛果敢に戦う選手になってくれ」と鼓舞した。
そんな指揮官の頭に描かれた理想像は、直江兼続だったかもしれない。最近の愛読書でありキャンプに持ち込んだ「天地人」(火坂雅志著)の主人公で、戦乱の世で「義」を重んじて生き抜いた「戦国のヒーロー」だった。自己犠牲の精神を持ちながらチームを支え、引っ張っていく。時代は違っても、そんな頼もしい「柱」の出現を願っているに違いない。
キャンプ中、指揮官はB班を中心に熱視線を注ぐ。今オフはグライシンガー、クルーン、ラミレスと大型補強を行った。投打ともにバランスのとれた戦力が整い、若手のレギュラー奪取は至難の業だ。しかし、原監督は「はい上がってほしい。ハードルはもちろん高いが、それを越えてこそ、ジャイアンツのレギュラーだ。チャレンジしていこう」とハッパをかけた。
この日は宮崎入りし、恒例の宮崎神宮参拝を済ませた。「いよいよ08年がスタートする。チームが一つになって前に進んでいきたい」と抱負を語った。すでに指揮官は「今年は必ず勝つ。勝たなければいけない」と宣言している。絶対命題である「天下取り」へ動き出す。
◆天地人 2006年9月に発売された作家・火坂雅志氏の人気小説で、小松江里子氏の脚本により09年のNHK大河ドラマに決定。上杉謙信の死後、世継ぎの上杉景勝を支えた越後の上杉家の重臣・直江兼続(なおえ・かねつぐ)の人生を描く。謙信の教えに従い、目先の「利」にとらわれることなく、「義」を貫く生き方を志す。豊臣秀吉にも才能を認められた兼続の元には、真田幸村や前田慶次郎ら猛者が集まった。そんな兼続を伊達政宗はライバル視し、徳川家康もその存在を恐れた。
参照元:スポーツ報知