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◆セCS第2S・第3戦 巨人2―4中日(20日・東京ドーム) 込み上げる熱いものをこらえるので精いっぱいだった。三塁側の観客席から巻き起こった「オチアイ・コール」。お立ち台に上がった落合監督の目には、うっすらと涙が浮かんでいた。「いやー、苦しい試合でした。私らはペナントレースで負けてましたから、残されたチャンスはここしかなかった」時折、声を詰まらせながら、発した第一声。連覇を逃した悔しさと、日本シリーズへの挑戦権を得たうれしさが入り交じっていた。
指揮官なりの決意表明だった。V逸の決まった翌日の3日。高校生ドラフトを終え、翌日のナゴヤドームでのレギュラーシーズン最終戦を前に向かったのは、都内の理髪店だった。3月30日の開幕日に長男・福嗣さん(20)との、「連覇を逃したら丸刈り」の約束を守るためだった。
最終戦後のセレモニーでのあいさつ。帽子を取った時、その姿にファンからは大きなどよめきが起こった。指揮官の決意を目の当たりにし、ロッカールームでは涙を流した選手もいたほどだった。落合竜がクライマックスシリーズ(CS)突破に向け、一丸となった瞬間だった。
「本当はペナントレースで優勝して、ここに向かいたかったが、それがならなかった悔しさを持ってやってくれた」CSに入って、シーズン中がうそのように、打線が奮起し、すべての試合で主導権を握った。投手陣の踏ん張りを象徴するように、4試合連続で8回から登板となった岩瀬が、この日も最後を締めくくった。スイープで巨人を下し、ポストシーズンは5連勝。球団史上初の2年連続の日本シリーズ出場を決めた。
だが、ファンの「胴上げコール」にも応じず、ビールかけも行わなかった。リーグ優勝した巨人への敬意と、“通過点”を強調したかったからだ。「やっと3つ目のハードルを越えた。我々はこういう形で(日本シリーズへの)切符をもらったので、セを代表してファイターズと戦いたい」
連覇という1つ目のハードルはつまずいたが、53年ぶりの日本一へのチャンスは残った。決戦の相手は再び日本ハム。昨年は初戦を飾りながら、その後、4連敗。喜びを爆発させるのはリベンジを果たし、悲願の“頂点”を勝ち取った時でいい。
◆2位でシリーズ出場は初 レギュラーシーズンの上位3チームが日本シリーズ出場をかけて争った今年のクライマックスシリーズ。セ・リーグはレギュラーシーズン2位の中日が、優勝チームの巨人を倒し日本シリーズ出場を決めた。パでは73~82年に前期、後期の制覇チームでプレーオフを行い、勝った方がリーグ優勝。04~06年は公式戦の上位3チームによるプレーオフで、勝ったチームがリーグ優勝の方式をとっている。04年にレギュラーシーズン2位の西武、05年に2位のロッテが日本シリーズに出たが、プレーオフで勝ち、優勝を決めての出場。いずれも優勝チームが日本シリーズに出場し、セのVチームと日本一を争った。今年もパはレギュラーシーズンで優勝した日本ハムがクライマックスを制しており、リーグ優勝チーム以外が日本シリーズに出場は、今回の中日が初めて。
参照元:スポーツ報知