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◆西武1―10ロッテ(9日、西武ドーム) 魂のこもったボールに、相手のバットは空を切り続けた。清水は9回、先頭・栗山を右前安打で出したものの、その後を3者連続空振り三振で締めた。121球、4安打1失点の完投。「最後は打たれるまで真っすぐ、と決めていた。気持ちで押し切れました」1月17日に急逝した妻・明美さん(享年32歳)にささげる今季初勝利。登板3試合目でようやくつかんだ。
昨年は5年連続2ケタ勝利が途切れる6勝に終わった。復活を期した矢先の悲劇。キャンプは2軍スタートだった。「開幕に間に合わなくてもいい」弱気の時もあったが、今年にかける思いは熱く、猛ペースで開幕ローテ入りを果たした。この日は最速144キロの直球に130キロ台後半のカットボール、スプリットと、すべてに一昨年までのキレが戻っていた。
感謝の詰まった1勝だ。チームメート、バレンタイン監督が野球に集中できる環境を作ってくれた。都内の自宅に残した2人の子供の世話は両親、親せきが見てくれている。小学校まで清水が連れていく機会も多くなった。様々な人に支えられてプレーできることを実感している。「いい雰囲気で野球ができる、すべての人に感謝したい」。自然と感謝の言葉が続いた。
お立ち台で明美さんのことを聞かれると「何とかね…落ち着いて野球をやっていきたい」と一瞬、言葉を詰まらせ、遠くを見つめた。好調時をほうふつとさせる完投劇だが、まだまだ満足はしていない。「何一つ恩返しできていないので、これからできれば、と思います」。亡き妻、そして周囲の人たちのために、背番号18は完全復活を遂げる。
参照元:スポーツ報知