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◆日本ハム3x―2ソフトバンク(2日・札幌ドーム) 身長171センチの小兵が、土壇場で大きな仕事をやってのけた。1点を追う9回2死二、三塁。工藤は心を決めた。「ここで打たなきゃ男じゃない」馬原のフォークをとらえると、「抜けてくれ!」という思いを乗せた打球は中前へ。同点、逆転サヨナラの走者が生還し、後は歓喜の輪に身を預けるだけだった。
「すごくうれしいです」プロ3年目で初のサヨナラ打は、自らを初めて本拠地・札幌ドームのお立ち台に導いた。「僕のミスで点を取られた。絶対に取り返してやろうと思っていた」早口でまくし立てるには理由があった。
1点リードの7回、2死満塁。辻のフライに左翼を守っていた工藤はダイブしたが、グラブの“土手”に当てて落球。逆転を許した。「(打席が)回ってこい、絶対に打ってやろうと思った」前日(1日)の守備で左手薬指を負傷するなど、状態は万全ではない。しかし、この執念に、野球の神様はリベンジの機会を与えた。
26歳。俊足で、社会人のJR東日本出身ということで「赤星2世」と期待されたが、昨年のリーグ優勝、日本一の瞬間はテレビで見届けた。「本当に悔しかった」逆襲を誓った今季は6月から1軍に定着。走攻守での貢献を続け「首位の時に1軍にいられるのがうれしい」と笑った。
負ければソフトバンクに1差とされた危機を、今季4度目のサヨナラ勝ちではね返した。「このまま突っ走って、優勝できるように頑張ります」と工藤。ヒーローが尽きない王者の底力は、まだまだ残されている。
◆工藤 隆人(くどう・たかひと)1981年3月30日、青森・黒石市生まれ。26歳。弘前実では1年夏に甲子園出場。青森大4年時の2002年、大学日本代表に選ばれ、イタリアで開催された世界大学野球選手権に出場。ホームスチールを決めている。JR東日本を経て、04年ドラフト9巡目で日本ハムに入団。171センチ、70キロ。左投左打。独身。
参照元:スポーツ報知