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西武の渡辺久信監督(42)が15日、スポーツ報知の取材に答え、「クレバー・ベースボール」を今季のテーマに掲げて戦うことを宣言した。自らエースとしてチームの黄金期を体感した渡辺監督は当時と同じように、頭を使ったスキのない野球を展開して優勝へと導くつもりだ。
黄金時代を知る渡辺監督らしい戦略だった。「4番(カブレラ)、5番(和田)が抜けた今季は細かい野球で戦うしかない。長打に頼らず、守備を固めて1点を争う」という指揮官はしかし、「スモール・ベースボール」という言葉は嫌い。「なんか、みみっちい感じがするからね。クレバー・ベースボールです」と命名した。
「クレバー」とは、現役時代に接した名将の教えを実践することにほかならない。「広岡(達朗)さんには野球の厳しさを教えてもらった」。プロ1年目で初勝利を挙げた次の試合、5点リードの5回裏に6点取られて降板した後、「お前、野球をなめてんのか!」とおしかりのキックを浴びた。「普通は3点くらいで交代させるけど、コイツを育てるという気持ちだったと思う。自分が監督になって、まずあの時のことを思い出した」。広岡さんの後を継いだ森、東尾両監督の方法も取り入れる。「森さんは勝ちにいく姿勢がすごかった。東尾さんからは具体的にいろいろとアドバイスを受けてます。秘密だけど」
守りの面ではリリーフ陣の整備が課題。昨季不調に終わった守護神・小野寺の復調が鍵を握る。「秋季キャンプでは投手の中で一番必死だったし、一番伸びた。もっとマウンド上でキレるくらいの気迫を出してくれれば」。攻撃面は中島を軸にすえて接戦をものにする。「本人も4番やりたがってるようだし、自覚を持ってやってくれるはず。サンペイ(中村)、栗山も結果を出してくれそう」。26年ぶりのBクラスに転落した常勝軍団の再建は、「クレバー・ベースボール」をどの程度、達成できるかにかかっている。
◆渡辺久信(わたなべ・ひさのぶ)1965年8月2日、群馬県生まれ。42歳。前橋工から84年ドラフト1位で西武に入団。86、88、90年に最多勝を獲得した。98年にヤクルト退団。99年に台湾・勇士に移籍し、01年に現役引退。日本での実働15年で通算125勝110敗、防御率3・67。185センチ、95キロ。右投右打。
参照元:スポーツ報知