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ジャイアンツ球場の室内練習場で、原監督が熱くなった。視線の先には西村がいた。ブルペンで投球練習を開始すると、指揮官は真後ろに陣取り、身ぶり手ぶりで指導を始めた。「藤川とか久保田みたいに、もっと下半身にためをつくれ」1球ごとに言葉を投げ、50球を投げるころには、約30分間も時間がかかっていた。
もっと強くなってほしい、という指揮官の思いだった。「まだまだ発展途上の選手だから」常々、原監督は西村をこう評してきた。直球の球速はもちろん、切れもチームトップレベル。だが、まだ伸びる要素はある、と判断した。その一つとして下半身のためをつくることが必要だった。
「いつも言っていること。特別なことはないです」原監督は多くを語らなかったが、ブルペンで同じく投球を見守った斎藤投手コーチが代弁した。「西村は投げるとき、上半身と下半身が一緒に出てくる。それだと打者もタイミングが取りやすくなる。だから、下半身をしっかりためて、まず下半身が動いて、そこに上半身のしなりをつける。監督が藤川と久保田の名前を出したのも、そういう部分を見習えということ」と説明した。
投球の途中、指揮官は自ら両手を叩いて「このリズムで投げてみろ」と言った。手を打つ間隔は約1秒。十分なためができなければ、その間隔より早く投げてしまう。西村も「1、2、3ではなく、1、2の3、くらいで投げようと…2段モーションの手前くらいまで、ためをつくりたい」と汗だくで早期習得を誓った。
今季、チーム最多の57試合に登板した鉄人右腕は、CSでも勝敗を左右する終盤を任される。大一番を前に虎の不動のリリーバー・藤川、久保田の安定感がプラスされれば、怖いものはない。「調整とか、そういうことを言っている段階じゃない。まずは戦力として見てもらえるようにアピールします」と西村もどん欲。巨人の「N」は阪神の「FK」に負けない剛球で、相手が虎でも竜でも粉砕してみせる。
参照元:スポーツ報知