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◆中日5―6巨人(10日・ナゴヤドーム) うつむき加減で歩を進めた。試合後のベンチ裏の通路。2年連続の2ケタ勝利を、内海は手放しで喜べなかった。「きょうは最後まで投げるつもりだったんで、悔しいです…」リリーフ陣に負担をかけてしまった自分に、納得がいかなかった。
踏ん張りきれなかった。6―1の7回、連続安打などで招いた1死満塁のピンチ。李は力で空振り三振にねじ伏せたが、代打・立浪に2球続けたスライダーをうまく拾われた。右翼フェンスを直撃する走者一掃の三塁打。「それまでは粘り強く投げることができていたんですけど、あの1球だけは失投ですね」直後に交代を告げられると、ベンチで唇をかんだ。
執念のマウンドだった。この日の練習前、ベンチ前でストレッチ中だった左腕をアクシデントが襲った。フリー打撃中だった中日・中村紀のセンター返しの打球が防球ネットの金具部分に跳ね返り、右の額を直撃。痛みに倒れ込んだ。すぐに腫れ止めの薬を服用した。「大丈夫です」と気丈に笑ったが、気合で投げ抜いた119球。この試合、9三振を奪って今季130奪三振となり、ヤクルト・石井一を抜き、リーグトップに再浮上だ。
1人じゃない。初めて先発ローテを務めた昨年は夏バテに苦しんだが、今は支えてくれる妻がいる。6月に入籍したばかりの聡子さん(24)が、携帯用ゲーム機の料理ソフトと格闘しながら作った手料理を口にすると、元気がわく。「気持ちを込めて作ってくれるんで、うれしいですね。一番の好物はカレーです」11月には男児が誕生する予定。家族のためにも勝ちたかった。
7回途中まで4失点(自責3)ながら、今季、2度の直接対決で1勝1敗だった川上に競り勝った、価値ある白星。バスに乗り込む際、それまで反省の弁を繰り返していた左腕が、2ケタ勝利の話題に「それは素直にめちゃくちゃうれしいです」と控え目に笑った。完投できなかった悔しさは、次の登板の糧となる。
参照元:スポーツ報知