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◆広島2―4阪神(2日・広島) プロ野球史上初となる39歳以上の先発バッテリーが、猛虎に6年ぶりの5連勝をもたらした。今季初登板の下柳は初回にいきなり失点したが、持ち味の粘り強さを発揮。矢野の好リードもあって昨シーズン未体験の7回を投げて8安打2失点。JFKの一角を担うウィリアムスが左肩の違和感で登板回避を続ける中、熟練コンビが窮地を救い、さらなる上昇気流へ乗せた。
39歳コンビ 昨年、ただの一度も踏めなかった7回のマウンドに下柳がいた。疲労はすでにピーク。7回1死一、三塁のピンチで代打・前田智の一ゴロの間に1点を奪われたが、致命傷は負わなかった。なおも2死二塁、続く代打・天谷の強い当たりの投ゴロを力強くグラブで押さえた。7回2失点で呼んだ5連勝。熟練の男たちはがけっ縁で踏みとどまるすべを知っていた。
照れくささ半分、本音半分で言った。「オレの粘りじゃねえ。矢野の粘りだよ」と、同い年の恋女房を持ち上げた。2人はそろって今年40歳。39歳以上で組んだ先発バッテリーは、プロ野球初だった。若返りの波に逆らい歩み続けられるのも、数々の修羅場をくぐった経験があるからこそだ。
2006年8月23日以来の広島球場のマウンド。いきなり3安打を集められ、先取点を許した。2回、3回と立て続けに先頭打者に安打を許した。「確かに前半はよくなかったよ。でも、悪いなりに投げていくことを意識しているピッチャーだから」と矢野。肉は切られても骨までは断たせない。まさに真骨頂と呼べる94球だった。
岡田監督も感謝した。「初回で(球数が)20球やったからどうかな、と思ったけど、その後は低めにいってたしな。7回は十分にいける感じやった」と笑顔で振り返った。それもそのはずだ。救援3本柱の一人、ウィリアムスが3月28日の横浜戦(京セラD)に登板後、左肩に違和感を発症。その後はスタンバイしておらず、この日の試合前には肩の状態をチェックするため異例のブルペン投球を行った。昨年、1試合平均で5・1イニングしか投げられなかった下柳。06年9月23日の巨人戦(東京D)以来となる「7回到達」には大きな意味があった。
球史に名を刻み、開幕連勝を6年ぶりの5に伸ばしたバッテリー。矢野は「そんな記録あるの? やっぱりうれしい。勝てたしな」と喜んだ。下柳も「もっとイニングを投げられるように頑張るよ」とほほ笑んだ。39歳コンビが運転士、車掌を務める阪神電車は止まらない。
参照元:スポーツ報知