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北京五輪野球の日本代表編成委員会が20日、都内のホテルで行われ、昨年12月のアジア予選組21人を含む最終候補39人(投手16人、野手23人)を決めた。星野仙一監督(61)は故障を抱え、完調には遠い小笠原、高橋由(ともに巨人)を選出。昨年のアジア予選で勝った涌井(西武)から先発の特権をはく奪するなど、競争によるレギュラーの選出を打ち出した。実績や経験は問わない方針で、7月中旬まで横一線の競争を勝ち抜いた精鋭24人に、金メダルの夢を託す。
甘えや妥協を一切許さない。星野監督らしいメッセージだった。「基本的には39人に競争してもらって、当選の声を聞くまで最後まで頑張ってほしい」最終候補が印刷された用紙を穴が開くほど見つめながら、言葉に力を込めた。
思うようなチーム編成ができない危機感が、言葉の端々にのぞいた。「思った以上にけが人が多くて苦労した。全快でない選手も(完治する)見込みで入れている」昨オフに左ひざを手術した影響で本調子とは言えない小笠原や、腰痛から復帰したばかりの高橋由をメンバーに加えたが、復調途上であることを理由に優遇する気はない。
「(2人に)チャンスを与えるということ。発表されたメンバーを見れば、自分が何番目か分かるはず。もうひと踏ん張りする自覚が出てくる」過去の実績や経験は関係ない。横一線の競争を勝ち抜くことを求めた。
競争を課したのは故障組だけではない。昨年のアジア予選(台湾)の初戦となったフィリピン戦で先発し、勝利投手となった涌井からは事実上、先発の座をはく奪した。「田中、岩隈、涌井。これで競争だろうな。とにかく先発を勝ち取ってほしい」ソフトな口調だったが、内容は今季6勝6敗と波に乗れない4年目右腕を突き放した。左の中継ぎから和田、杉内、岩田のうち1人が先発も兼ねる。三塁は初挑戦の中島と村田が競う。
レギュラーが保証されるのはエース・ダルビッシュと、4番の新井だけ。先発、左右の中継ぎ、内外野…。あらゆるポジションが白紙の状態だ。裏を返せば、代表を決める7月中旬までの約1か月間、成績次第で日の丸を背負う道が開ける。
まさに弱肉強食。1か月間の競争を勝ち抜けば、強豪キューバや米国などのライバルチームにも引けを取らないメンバーを組める。これが闘将の狙いだ。「昨年のアジア予選と新しい名前でバランスよくチーム編成できればいいな」会見中に、指揮官が7度も連呼した「競争」。このフレーズが、金メダル獲得を狙う星野JAPANの命綱となる。
参照元:スポーツ報知