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◆中日3―5横浜(18日・ナゴヤドーム) 球場内がどよめいた。7回が始まる前。「工藤交代」の場内アナウンスが流れると、横浜ファンからため息がもれた。6回まで95球、3安打9奪三振、無失点。史上最年長完封勝利が見えていた。「(左手中指の)豆がつぶれそうだったので。体力的には全然、最後までいけた」超ベテラン左腕は、突然のアクシデントに快挙を阻まれた。
全盛時の投球スタイルだった。初回2死、カウント1―2。李に対し、138キロの内角直球でバットをへし折り、手応えをつかんだ。「走り込んでるんだから、球威が落ちることは考えられない」と話す44歳。直球にこだわる、その思いが体を熱くさせた。
2回にも先頭のウッズを、140キロの直球で空振り三振。MAXは141キロどまりだったが、合計9三振のうち5個を直球で奪った。「球がキレていた? えへへ。直球の制球も良かったしね」蒸し暑かったナゴヤドームのマウンド上で腕を振り抜いた。"最後の完投勝利"となっている巨人時代の05年5月19日、ソフトバンク戦(ヤフードーム)で13三振を奪ったころの力強さがあった。
7月31日の巨人戦(長野)で、6回途中に肋(ろく)間筋をけいれんさせ、途中降板。出場選手登録を抹消された。だが、これを塚原トレーニングコーチは「調子が良すぎたからこそのアクシデントだった」と分析する。体のキレがよく、普段より躍動感のあるフォームで投げたため、筋肉に負荷がかかりすぎたのだ。「限界とは思いたくないけど実際、痛めちゃったしね」と工藤。痛みを感じ、年齢という壁にぶつかり、さらに向上心が高まった。
これで自身3連勝。今季5勝目で、通算220勝と区切りの白星となった。チームの連敗を止めたのは、これで3度目だ。「たまたまだよ。打者が打ってくれないと勝てないしね」と笑った。苦しい時こそ、やはり百戦錬磨の“おじさん”が頼りになる。
参照元:スポーツ報知