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巨人・阿部慎之助捕手(28)が14日、ひむかスタジアムでのフリー打撃で上原と対戦。24スイングで3本のサク越えを披露。安打性の打球も8本放つなど、広角に鋭い打球を連発した。15日には、AB班混合で行われる初の紅白戦(サンマリンスタジアム)に出場予定。就任2年目を迎えた主将が今季初の実戦を前に、万全の仕上がりを見せた。また、上原浩治投手(32)はフリー打撃に初登板して54球を投げ込んだ。阿部に打たれはしたが、2年ぶり先発復帰へ調整は順調だ。
体が勝手に反応した。上原の外角寄りの直球に対し、阿部の腰が鋭く回転した。真芯で捕らえた打球はひむかスタジアムの左翼ネット、高さ25メートルの中ほどを揺さぶった。昨年12月の北京五輪アジア予選(台湾)から取り組んできた、左翼方向へ強い打球を放つ「新打法」を披露した。
戸惑いはなかった。今季初めての“生きた球”との対戦。しかも、エース・上原との直接対決だった。打撃マシンとは球の勢いやキレも格段に違う。目も慣れていない状況下で、初球の外角ストレートを中前にはじき返した。「ボクがどうのこうのより、上原さんの仕上がりが早い」と絶賛したほどの球威。それでも、6スイング目には、左翼ネットに突き刺す豪快な一発で19番の度肝を抜いた。
理想とする打撃スタイルが完成しつつある。ボールをぎりぎりまで呼び込み、軸をぶらさずに体を回転させる。今キャンプではティー打撃やフリー打撃の中で、左方向への打球を徹底してきた。より鋭く体を回転させることが重要なスタイルなため、「体のキレ」を作ることを最大のテーマに掲げていた。
「何か新しいことに取り組まないとね。食事面には気を使っているよ」と話す阿部は、夕飯を腹八分目で終わらせて、満腹感を得ずに我慢した。キャンプ中盤にさしかかり、体重は2キロ減って96キロとなった。「常に体が軽く感じるよ」と効果を感じている。この日の13スイング目には、バットが体に巻き付くような振りで、一瞬にしてボールをつぶした。打球はホップしながら、バックスクリーンへ飛び込んだ。
投打の主役による激突に、スタンドのファンも熱い視線を送り続けた。阿部も徐々にヒートアップ。ラスト24スイング目には、今キャンプ中には見せなかったこん身のフルスイングで対抗した。「あー、くそっ」右飛に倒れ、大きな叫び声も上げた。それでも、エースとの全球直球の力勝負の中で、確かな手応えもつかんでいた。
全24スイングで3本のサク越え。安打性も8本と仕上がりは万全。練習後も木の花ドームで、約200スイングの特打を行って、フォーム固めに取り組んだ。照準は3月28日、ヤクルトとの開幕戦(神宮)。地道に一歩一歩、主将が進化を遂げていく。
参照元:スポーツ報知