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◆巨人7x―3ヤクルト=延長10回=(19日、東京ドーム) 阿部だ! 満塁弾だ! 初サヨナラだ! イライラの募っていたG党に、ようやく歓喜の瞬間が訪れた。延長10回1死満塁、阿部が右中間へ豪快な満塁サヨナラ27号本塁打を突き刺した。中盤までは2度、本塁で憤死するなど拙攻続きだったが、9回小笠原の起死回生同点弾で一気に流れを呼び込んだ。最近7試合で1勝6敗と苦戦が続いていた原巨人が、ようやく今季初の劇的勝利。首位奪回へ向け、これで変わる。必ず変わる。
全身の力が抜けた。打った瞬間、阿部はホッと息をついた。終わった―。弾丸ライナーが右中間スタンド上段に突き刺さる。今季初のサヨナラ勝ちを呼び込む満塁弾。「『えーい、いけっ!』って振ったら入った」もう感情を爆発させる気力もない。ヒーローは喜びをかみしめながら、ゆっくりとダイヤモンドを1周した。
最後の力を振り絞った。同点で迎えた延長10回1死満塁。カウント1―3からの館山の143キロ直球を完ぺきにとらえた。9試合ぶりの27号グランドスラムは劇的なサヨナラアーチ。お立ち台で地鳴りのような大歓声を浴びると、ようやく笑顔を見せた。「感触? どんだけーって感じ。最高でーす!」G党の前では明るく振る舞ったが、ベンチ裏に戻ると「体調が悪いので…」と早々に会見を切り上げた。
過酷な夏場を迎え疲労はピークに達している。リード、打撃、そして主将という重責が両肩に重くのしかかる毎日。終盤までもつれる試合展開が続き、息をつく暇もない。それでも弱音は吐かない。「ぼくが疲れたとか言ってられないでしょう」股(こ)関節中心の入念なストレッチで少しでも疲労を軽減しようと努力している。
1日遅れで約束を果たした。前日(18日)の試合前、日テレ系「24時間テレビ30 愛は地球を救う」の企画で進行性骨化性線維異形成症(FOP)という難病と闘う武田捷冶(しょうや)くん(10)と対面。武田くんを勇気づけようと本塁打を宣言したが、実現できず悔しがった。
この日は武田くん手作りのお守りをポケットに入れて戦い、パワーをもらった。5打点の荒稼ぎで81打点となり、中日・ウッズを抜いて再び打点部門トップにも躍り出た。
頼もしい主将のひと振りで4カードぶりの勝ち越しを決めた。原監督は「チームが少し沈滞しているなかで、勝つことができた。重いゲーム展開が多かったけど、私自身すっきりした。全員がそういう気持ちだ」と興奮気味に声を弾ませた。
広島、ヤクルトとの下位6連戦を2勝4敗と、なんとか持ちこたえた。21日からは中日との首位攻防戦を迎える。「ぼくらはチャレンジャーなんで、思い切ってぶつかりたい」慎之助が選手全員の気持ちを代弁した。再びトップギアに入った原巨人。この勢いで落合竜をたたきつぶす。
巨人・原監督「今まで、重いゲーム展開が多かった。最後は私自身、すっきりした。(サヨナラ勝ちは)多ければ多いほどいいですね。ガッツの同点ホームランも大きかったと思います。(21日からの中日戦に向け)相手を見るというより、いかに自分たちの戦いができるかです」
参照元:スポーツ報知