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打席に立った投手のオーウィングスが、敵地のファンから大きな拍手で迎えられた。8回、三塁打ならサイクル安打になるからだ。初球をとらえた打球は一塁手正面のライナー。約5万人の観客からため息がもれた。
ワンマンショーだ。ブレーブス打線に打たれた3安打すべてがソロアーチで3点を失ったが、自らのバットで取り返した。2回に左翼へ2点二塁打すると、4回には左翼ポール際に126メートルの2号ソロ、6回には中堅バックスクリーン直撃の136メートル弾。7回にも中前適時打した。
投手の6打点は02年フィリーズのR・パーソン以来だが、11塁打は42年ブレーブスのJ・トービン(3本塁打)の12塁打以来、65年ぶりの快挙。MAX157キロという24歳の新鋭投手は「最高だ。自宅に帰っても、きっと自分のやった事が信じられないだろう」と顔を紅潮させた。
アトランタ郊外の出身で、少年時代はブレーブス・ファンだった。この日は初のターナー・フィールド登板で、約100人の友人が見守る中での大暴れ。メルビン監督は「彼にとっては最高の里帰りだろう。彼の投手としての能力は知っている。打撃もいいのは知っていたが、ここまでやるとはね」と笑った。
今秋ドラフトの超目玉で高校通算87本塁打した大阪桐蔭の中田翔(3年)も、大阪大会決勝で敗退後に「今は(投手と野手)両方やってみたい」と二刀流を宣言した。オーウィングスは高校時代から剛速球投手として、さらに打撃でも全米歴代2位の通算69本塁打の大砲で有名だった。今季昇格したメジャーで44打数12安打の打率・273、3ホーマー、11打点。代打でも2度登場した。本場の米国にも“怪物”が出現した。
◆ミカー・オーウィングス(Micah Owings) 1982年9月28日、米ジョージア州生まれ。24歳。ゲインズビル高時代の01年にロッキーズのドラフト2巡指名を拒否し、ジョージア工科大進学。チューレーン大に転校し、05年の3巡目でDバックス入り。昨年は3Aで10勝0敗を挙げ、今季から昇格した。196センチ、100キロ。右投右打。
◆ルースは94勝&714発 「4番・投手」が少なくない高校野球だが、今年は大阪桐蔭の中田翔が最速151キロの快速球に通算87本塁打をマーク。プロでも「二刀流」を続けると表明して注目されている。メジャーでは通算714本塁打したB・ルースが「二刀流」の代表選手。投手で通算94勝したが、1918、19年には投手と外野手を掛け持ちしながら本塁打王を獲得。翌年から本格的に野手転向し、スーパーヒーローとなった。
参照元:スポーツ報知