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◆横浜2―1阪神(11日、横浜) 悲鳴にも似た大声援が逆に、矢となって背中に突き刺さった。1点を追う9回無死の第4打席、マットホワイトの5球目。外角低めへ逃げていくスライダーに、金本のバットが空を切った。両肩へのしかかる、想像を絶する重圧。口を真一文字に結んだその姿に哀愁が漂った。
6日の巨人戦の第1打席で王手をかけた後、実に15打席ノーヒット。「ボールは見えてる。安藤を援護したかった? いつも思っていること」言葉のやり取りは重く、声色から不機嫌さも感じ取れた。甲子園での達成を逃し、舞台は横浜へ。だが、鉄人と呼ばれる男も焦りを感じるのか。
初回2死一塁の第1打席は、三浦の外角低めフォークにハーフスイングの空振り三振。3回2死三塁では内角速球に見逃し三振、6回先頭の第3打席もカーブで微妙にタイミングを外され、中飛。はやる気持ちを見透かされたかのようにねじ伏せられた。岡田監督も、その“異変”に気が気でなかった。
「ボール球をなあ…。本人も打ちたい一心やろうし。ちょっと、ボール球を振りすぎ」全幅の信頼を寄せる4番打者の打撃、好不調に言及すること自体が異例のこと。「2000本狂想曲」に苦しむ主砲に象徴されるように、虎打線も6回以降は3者凡退のオンパレード。5安打1点止まりで、中日に連勝した勢いも吹き飛んだ。
「足踏みワースト記録」は1975年の江藤(太平洋)、80年の柴田勲(巨人)の17打席連続無安打。どれだけ長引こうとも名声はさびつかないが、指揮官も「はよ、(不振を)抜けてもらわんと」と祈るような口ぶりで言った。記録達成目前での、まさかの事態。ただ1本のヒットに己の全身全霊を傾ける日々が、まだ続く。
参照元:スポーツ報知