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巨人・李承ヨプ内野手(31)は18日から始まるクライマックスシリーズ(CS)第2ステージで、41本塁打した「06年型打法」を復活させると宣言した。6日に東京・よみうりランド内のジャイアンツ球場で再開した巨人の全体練習に参加した李は、過去に05年日本シリーズで3ホーマー、昨年3月のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で本塁打と打点の2冠王と大舞台での実績十分。「短期決戦の鬼」は東京ドームで行われる大舞台で暴れ回る。

 駆け足で階段を上がった。G球場のグラウンドから室内練習場まで続く約50段。李承ヨプは軽やかにダッシュして登り切った。「下半身をしっかり使ったスイングを作っていきたい。シーズン中は、あまりできていなかったので。とにかく練習、練習です」息を切らすこともなく、4番打者は平然と言った。

 CS第1ステージの中日―阪神戦の勝者と、日本シリーズへの切符を懸け、18日から第2ステージで激突する。12日間ある準備期間の初日を、李は静かにスタートさせた。全体でのウオーミングアップの後、軸回転を意識したティー打撃で汗を流し、フリー打撃ではゆっくりとしたボールを柔らかく打ち返した。一塁でノックも受け、実戦感覚を養った。

 ビッグゲームまでのテーマは、打率3割2分3厘、41本塁打を記録した「06年型打法」を少しずつ取り戻していくことだ。今季は、昨オフに手術した左ひざと、左手親指付け根の炎症によって年間を通して打撃フォームが一定せず、打率は2割7分4厘、本塁打は30本まで落ちた。しかし、決戦前の準備期間を利用して、『スイングスピード インパクトでのパワー 下半身の土台』が三位一体となった、本来のスイングを復活させる考えだ。

 バッティングのコンディション自体は上々だ。優勝を左右した最後の5試合では計18打数7安打、打率3割8分9厘、3本塁打、6打点と爆発してV奪回に大きく貢献した。それだけに、内田打撃コーチは「オレは楽しみにしてるよ。終盤、小笠原が(目の前で)敬遠された後に打ったり。状態は上がっているし、モチベーションも高いでしょう」と期待を寄せる。

 もともと短期決戦には強い。ロッテ時代、日本一に輝いた05年の日本シリーズでは阪神を相手に計11打数6安打、打率5割8分3厘、3本塁打、6打点で優秀選手賞に輝いている。さらに翌年、韓国代表として出場したWBCでは5本塁打、10打点で2冠王と大会ベストナインを獲得。日本を抑えての1次、2次リーグトップと母国をベスト4に導いた。

 大一番での強さについて、李は語る。「なんででしょうか…。集中力が高まって…。いや、やっぱり分かりません。それだけは、どうしても分かりません」竜虎のいずれかと真の勝者を決める大舞台。李自身も理解不能なパワーがバットに宿った時、巨人は日本シリーズへと近づいていく。

参照元:スポーツ報知

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