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巨人を怒らせたのがシーツなら、失望させたのもシーツだった。1―1の同点で迎えた7回2死一塁。木佐貫の外角高めを打ち砕いたわけではなく、止めたバットに当てた。打球は右翼線付近で弾み、スタートを切っていた一塁走者・赤星が一気に生還。因縁の男の決勝二塁打が、一夜での首位返り咲きを呼んだ。
「ラッキーだったね。赤星に盗塁のサインが出ていた。たまたまバットに当たって、1点が入った」と、いたずらっぽく笑った3番打者。打点を挙げれば13連勝。その神話は、首位を争う直接対決の大一番でも継続された。本人は無邪気だったが、シーツを巡って、舞台裏は緊迫していた。
試合前、巨人が持ち時間より3分ほど早く打撃練習を終えると、ベンチにいた岡田監督は「早いな。余裕やな」とせせら笑った。メンバー表交換でも、原監督とはいつもは笑顔で雑談を交わす間柄だが、目を合わさず、ひと言も発しなかった。
9日の東京ドーム。7回に三ゴロに倒れたシーツが、一塁を駆け抜ける際に李の足を踏んだ。原監督は目をむいて怒り、岡田監督は「シーツは李に謝った。(原)監督にまで謝らなアカンのか」とベンチを飛び出した敵将を逆に“口撃”した。大学時代から公私ともに仲がよかった両監督。壮絶な優勝争いのさなかに生じた遺恨は、皮肉にも当事者のシーツによって深められた。これで対巨人戦は1引き分けを挟んで虎の5連勝だ。
3連勝した前回の東京ドーム決戦は、すべて1点差勝ち。この日も終盤までは1点を争う攻防。岡田監督は「いつもこんな試合で慣れてるから」と余裕の表情だったが、それもこの日、結局は自慢の一発でしか点を奪えなかった巨人への当てつけか。
節目の70勝目を飾って1日で再奪首。ただ、3位の巨人まで0・5差と、つばぜり合いは続く。「とにかく1試合、1試合」と強調した指揮官。今はただ、目の前の原巨人をたたきつぶすだけだ。
◆シーツ“危険走塁”VTR 9月9日のGT戦の同点の7回、先頭のシーツが三ゴロで一塁に駆け込んだ時、右足で李の左足甲を踏んだ。故意と判断した原監督は猛然とベンチを飛び出し「WHY(ホワイ)?」と両手を広げ、シーツに歩み寄った。その後は両軍入り乱れ、原監督と岡田監督とが接触寸前の騒ぎに発展。「あれを見過ごすことはできない。岡田さんもビデオをしっかり見れば注意するはずです。故意でないと信じたい」と、原監督の怒りは試合後も収まらなかった。翌10日、阪神の南球団社長が巨人の清武代表に謝罪した。
参照元:スポーツ報知