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◆阪神2-4巨人(16日・甲子園) 巨人がわずか1日で首位の座を奪回した。2回、1軍へ昇格したばかりのベテラン清水が、原監督の先発起用に応えて先制の2点適時二塁打すると、3回には甲子園と相性のいいホリンズの適時二塁打で加点。先発・内海は9回、あと一人で完封も完投も逃したものの、6月9日以来の8勝目を挙げた。前日、5番・二岡に代打を送る究極の勝負手が不発に終わり、後味の悪い黒星を喫したが、指揮官の迷いなき「信念采配(さいはい)」で快勝。嫌なムードを一掃したうえ、中日がまさかの逆転負けを喫したため、再びトップに返り咲いた。
ひとしきりヒーローである内海への賛辞が終わり、原監督は自らその名前を切り出した。「このところ、打線がつながるゲームができなかった。だからこそ、清水のタイムリーは非常に大きかった」と先発に抜てきした打のヒーローをたたえる笑顔は満足げだった。
4カード連続勝ち越しなしで乗り込んだ甲子園で、6月8日以来、1か月ぶりに1軍に合流した清水を、7番中堅で即スタメン起用した。かつての安打製造器は、2回1死二、三塁のチャンスで、福原の内角直球を右翼線に運んだ。今季初打点となる先制の2点適時打。ファーストストライクを食らいつくように叩き、V打を呼び込んだ。「1か月、支えてくれた2軍の首脳陣、裏方さん、みんなに感謝したい」と熱い思いを吐き出した。
勝たなければいけない試合だった。前日、原監督は7回1死満塁で二岡に代打・小関を送り、それが実らず敗戦につながった。この日は、采配批判の記事がズラリと並んだ。大阪へ向かう羽田空港で「鬼の首を取ったようだな」と苦笑いしつつ、その「真相」を明かした。
それは、昨年の反省を踏まえてのものだったという。「去年は選手主導で戦わせ、(個々が批判を浴び)非常につらい思いをさせた。少しでも選手を楽にして戦わせたかった。責任はベンチが取ればいい。こっちに批判の矛先が向いてくれるなら一向に構わないよ」静かだが、熱を帯びた口調だった。不調の選手が結果を出せずに批判されるなら、ベンチは最善策をとり、矢面に立つ。強固な信念がそこにあった。
だからこの日も、3回1死一塁で二岡に送りバントをさせ、5回1死一、二塁では、清水に代打、矢野を送った。3度の犠打を得点につなげ、ベンチ主導の野球を貫いた。「二岡のはサイン。でも、1打席目の1球目のスイング(ファウル)は、強いものを感じた」悔しさにまみれる二岡の心意気を見たことも収穫だった。
中日が敗れたため、1日で首位の座を奪い返した。「まだ、始まったばかりなんで、頑張っていきたい」復活への第一歩を踏み出した清水が、雨に打たれながら語った。指揮官は「(3連戦の)いいスタートが切れた」と声を弾ませた。交流戦後はまだ5勝10敗だが、前半戦残り2試合、伝統の一戦で再び上昇ムードに乗せたい。
巨人・原監督「内海はできれば完封、完投を願っていたが、主導権を握り、ゲームをつくった。このところ、打線がつながるゲームができなかった。だから清水のタイムリーは非常に大きかった。3、4点目も2アウトから貴重な得点だった。(3連戦の)いいスタートが切れた」
参照元:スポーツ報知