スポンサードリンク
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
◆ヤクルト0―5巨人(3日・神宮) 追い詰められた巨人が9回の集中打で奇跡の勝利を手にした。ノーヒットに抑えられていた村中から28人目の打者、亀井が右翼フェンス直撃の二塁打で記録を封じると、代打の大道が右中間へ決勝の2点二塁打。阿部が不振脱出を予感させる通算150号の右越え3ランで続き、試合を決めた。投げても内海が勝利を呼ぶ7回無失点の力投。投打がかみ合い、5月反攻の幕が開いた。
屈辱的な敗戦が、目の前に迫っていた。絶体絶命の危機に亀井が食らいついた。「とにかく粘り強くいくことしか考えていなかった」20歳の左腕に無安打無得点に抑え込まれ、02年8月1日の中日戦(東京D)で川上にやられて以来の悪夢が、現実に近づいた9回1死。原監督が「いまチームで一番状態がいいから」と抜てきしたリードオフマンが意地を見せた。
直球主体で強気に押してくる村中に対し、気持ちで負けなかった。合計9球ファウルで粘り、甘い球を引っ張り出した。14球目。根負けして真ん中に入って来た直球を完ぺきにとらえた。チーム初安打は右中間フェンス直撃の二塁打。攻撃の突破口を開いた若武者は、どうだと言わんばかりに胸を張った。
記録達成を防いでつくった勢いに、ベテランが乗った。2死一、二塁。代打で登場した大道は外角の139キロの直球に逆らわず、右方向へはじき返した。「真っすぐを狙っていた。理想の打撃だった。21年間やってきたけど、3本の指に入るほどの打球。完全に思い描いたところに飛んだ」決勝の2点タイムリーが右中間を真っ二つに破るのを見届け、二塁ベースの上で派手なガッツポーズを披露。「左キラー」の名に恥じない一撃で村中を一転、マウンドから引きずり降ろした。若手とベテランの意地は、試合を決定づける阿部の復活弾をも呼んだ。
がけっぷちのチームを救う2人の働きに、原監督は目を見張った。「いま一番必要なのは、ああいう粘り。それを実践してくれた」と亀井をねぎらった。大道の勝負強さには「ああいう場面で打つためにベンチに入っているんだから。集中力が出たね」と改めて拍手を送った。
2日は休日返上で打撃練習に取り組んだ。チーム一丸となって不振脱却を目指した。試合前のミーティングで、原監督は「もう一度原点に戻って元気にプレーしよう」とゲキを飛ばした。主軸の快音が聞こえない中、伏兵が連敗を止めた。
7回4安打無失点の内海の粘投もあり、9連戦の初戦を取った。3連敗を阻止し、苦しみながらつかんだ大きな1勝。「今は何でもきっかけをつかみたい心境ですよ」会見を締めくくった原監督の笑顔には、反撃への手応えがにじんでいた。
巨人・原監督「何と言っていいか…。分かりやすいゲームでした。(大道は)ああいう場面で打つためにベンチに入っているんだから。集中力が出ましたね。亀井の粘り? 今、チームに必要なのはああいうもの。それを実践してくれた。(内海は)よく投げてくれた。球数もあるし、攻撃に転じるという意味での交代でした。慎之助も、いいきっかけになればいいですね」
参照元:スポーツ報知