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一瞬、何が起こったのか理解できなかった。内海は帽子を取って、近寄ってくる有隅球審を見つめた。退場と宣告されると、原監督もベンチを飛び出した。「内海投手を危険球投球としまして、退場とします」球審からの無情の宣告。青木に投じた36球目がまさかのアクシデントとなり、うつむいてベンチに下がった。
場内が静まりかえったのは、3回だった。先頭・青木の2球目、内角を狙った138キロ直球がヘルメットのつばに当たった。体をのけぞらしてよけたため、当たったかどうか見分けが付かないくらいの微妙な死球だった。「こんな大事な試合で残念です。それだけです」首位・阪神と0・5ゲーム差で臨んだが、2回0/3を1失点と無念の思いが駆けめぐった。
エースの緊急降板は、中継ぎ陣も狂わせた。内海の降板と同時に肩を作った福田はその後、連打を浴びて3回に3失点、4回にも連続四球からラミレスに3ランを浴びた。6回には山口も連打で失点し、前倒し登板を余儀なくされたリリーバーたちが力を発揮できず、ゲーム序盤で勝敗は決した。
原監督はまずは福田について「3回も2点くらいに止めてほしい。4回の3失点も本人は納得していないでしょう」とチームが苦しい時の奮闘を促し「もう少しリリーフ陣が点を与える、与えないというところで執念が欲しい」と土壇場の激しい優勝争いだからこそ、7回以外、毎回走者を背負った中継ぎ陣に厳しい言葉を投げかけた。そして、8回に3安打で1失点した前田に代わって、3年目右腕の東野を1軍初昇格させる緊急メスを入れた。
首位・阪神、2位・中日も敗れたのが救いだが、両チームが負けたときこそ、勝たなくてはならないのもまた事実だ。試合後に内海は「あれが危険球なら、内角はつけない。納得できない」と判定に憤りを隠せなかったが「明日でもあさってでも行けと言われたらどこでも投げます」と宣言。広島戦で先発が予想されていた福田が打ち込まれたため、内海が登板間隔を空けずに中2日もしくは中3日で先発する可能性も出てきた。クライマックスシリーズへの進出マジックも消滅した。このうっぷんは、次の登板で晴らすしかない。
巨人・原監督「(福田は)3回を2点までに抑えてもらいたかった。4回の3点は本人も納得していないでしょう。リリーフ陣は点を与える、与えないのところで、もう少し執念を見せてほしい。(ゴンザレスは)1本(ヒットが)出たし、動きもよかった」
参照元:スポーツ報知