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◆広島2―1日本ハム(18日・広島) 「ケンタ、ケンタ」の大合唱が、ため息に変わったのは8回だった。前田健は先頭の稲田に左前に運ばれ、ノーヒットノーランの夢を砕かれた。9回のマウンドは永川に譲って完投も消えたが、MAX144キロの速球と大きなカーブとの緩急で8回2安打無失点。プロ初勝利をマークした。
「5回ごろから意識すまいと思ったが、ダメでした。(8回に)初ヒットを打たれて気持ちを切り替え、0点に抑えようと思った」2死から紺田にも安打を許して一、二塁となったが、代打の工藤を渾身(こんしん)のストレートで空振り三振。大きなガッツポーズをつくった。
昨年は1軍登板がなかったプロ2年生。だが、今季4度目のマウンドとは思えないほど落ち着いていた。2回は2四球で1死一、三塁のピンチに立ったが、スクイズを自ら高めに外して、鶴岡をピッチャーフライに打ち取り、併殺を奪った。ネット裏には、大阪から駆けつけた両親の治茂さん(44)、幸代さん(43)が声援。「初勝利を目の前で見られて、こんなうれしいことはありません」幸代さんはヒーローインタビューに立った息子を、まぶしそうに見つめた。
将来のエースと言われ続けた右腕がつかんだウイニングボール。「感激です。両親に贈ります」182センチ、70キロのスリムな体に、少年のような笑顔を浮かべた。「マー君(田中)に後れを取ったので、少しでも追いつきたい」同い年で、ともに甲子園をわかせた楽天の田中や早大の斎藤佑へのライバル心は常に持っている。「負けたくない。次の試合が大事です」視線は早くも、次回登板に向けられていた。
◆前田 健太(まえだ・けんた)1988年4月11日、大阪・泉北郡忠岡町生まれ。20歳。PL学園高時代は1年夏、3年春に甲子園を経験。2006年高校生ドラフト1巡目で広島に入団。プロ1年目の昨季は1軍登板なし。ウエスタン・リーグで5勝8敗、防御率3・99だった。推定年俸800万円。182センチ、70キロ。右投右打。
参照元:スポーツ報知