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怪物がおう吐寸前に陥った。日本ハムは11日、千葉・鎌ケ谷のファイターズタウンで新人合同自主トレをスタート。高校生ドラフト1巡目ルーキー・中田翔内野手(18)=大阪桐蔭=は、腹筋運動やポール間走で大苦戦。表情をゆがめながら、何とかメニューをこなしたが、「きついっす。吐きそうでした」と弱音を連発。梨田昌孝監督(54)も視察に訪れた中で、新人王を狙う黄金ルーキーがいきなり「プロの壁」にぶち当たった。
つらそうなのは、誰の目にも明らかだった。中田の表情はみるみるうちに険しく、顔色は赤く染まっていった。「しんどかった。きつかったっすね」報道陣約100人、ファン約150人が駆けつけた新人合同自主トレ初日。約2時間のメニューの中で、さっそく怪物が弱みをさらけだした。
午前10時からのトレーニングはランニング、ストレッチに始まり、フィジカル運動へと進んだ。ここからが中田にとって地獄だった。腹筋、背筋、側筋など各部のトレーニングが始まると、一気に表情が曇った。動作一つをとっても、小刻みに震えてしまう。あまりの苦痛から「吐きそうでした」と告白した。
この後は、サーキット運動を経て、ポール間走を5本。すでにヘロヘロの中田は、他の7人のルーキーから後れを取った。「練習はしんどくないと聞いていたので…。甘く見てましたね」汗は人一倍多く噴き出し、下をうつむく姿ばかりが目立った。
希望に満ちあふれていた。この日の朝は、2個の目覚まし時計をセットして、午前8時にきっちり起床。課題だった早起きもこなし、「いよいよ来たな」と真っ赤のトレーニングウエア姿で、血気盛んにグラウンドへ飛び出した。それが、「一つ一つの動作がきつかった。腹筋とか(Vの字を)キープするとなったら終わりっす」と苦笑いを浮かべるほど、体力不足を露呈した。
とりあえず指揮官の減量指令は逃れた。昨年12月の新入団発表で中田に対して「高校1年の状態(体重80キロ前後)に戻せ」と促した梨田監督はこの日、「本塁打を40、50発打つなら、100キロでも200キロでも良い」と話した。しかし、指揮官が見守る中で行ったティー打撃は、トレーニングの影響か「いつもよりキレもないし、球のはじきも悪かった」と不本意な内容。「もともと、体力には自信がない」という怪物は結局、昼食もおにぎりと空揚げを1個ずつしか食べられないほど、疲弊しきっていた。
「もう、体がパンパン。明日(の反動)が怖いです」ところが、合同自主トレ初日のメニューは、梨田監督が「僕にしてみたら“お遊戯”みたいなもの」と表現するほど、まだまだ軽め。今後は徐々に厳しくなっていく予定だ。
現在はベストより5キロ多い体重100キロの中田が、果たして乗り切れるのか。ファンやメディアの注目を集める中田は、「すごくありがたいし、自分の力になる。その期待以上の結果を残したい」と力強く話した。黄金ルーキーからますます目が離せなくなってきた。
参照元:スポーツ報知