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◆ディビジョンシリーズ(5回戦制)第2戦 レッドソックス6x―3エンゼルス(5日・ボストン) レッドソックス・松坂大輔投手(27)がエンゼルスとの第2戦に先発し、5回途中3失点でマウンドを降りた。チームは4番ラミレスの劇的サヨナラ3ランで優勝決定シリーズに王手。日本人メジャー投手3人目のポストシーズン先発は、松坂にとってホロ苦いものになったが、勝利の瞬間は声を張り上げての大興奮。

 主砲のバットから快音が響いた瞬間、思わず大きな声を張り上げた。3―3の9回、2死一、二塁。ラミレスのサヨナラ3ランが場外に消えると、松坂はベンチを飛び出して本塁付近にできた歓喜の輪に加わった。

 「心の底から喜んで、どんな声を出したか覚えていない。そろそろ、マニー(ラミレス)が打つんじゃないかと思っていた」4時間5分の熱戦。すでに日付は変わり、時計の針は午前零時半を回っていた。それまで2打数無安打の4番が意地を見せるという、背番号18の予感は的中した。

 劇的な勝利でリーグ優勝決定シリーズ進出に王手。それでも、右腕のプレーオフ初マウンドは納得いかない内容だった。「満足できることは何もない。もう少し、長いイニングを投げて試合をつくることができたらよかった」2死から安打と四球の走者を出した4回2/3、7安打、3失点でマウンドを降りた。

 「初球の甘い球を見逃すこともあったし、待球作戦を取られた」初回、打者5人に費やした球数は31球。初対戦のエ軍打線は、じっくり怪物の球筋を見極めてきた。初回に味方が2点を先制。しかし、直後の2回、1死一、三塁から内野ゴロの間に1点を失うと、フィギンス、カブレラに連続二塁打を浴びてあっさりと逆転を許した。2回までに59球。苦しい投球を強いられた。

 普段はあまり見せないけん制を入れるなど、リーグ2位の139盗塁をマークしたエ軍の足を警戒。それでも2盗塁を決められたが、その後の要所は締めた。3回以降、修正できたことは今後に向けた明るい材料と言っていい。

 7日の第3戦に先発予定で、アナハイムに先乗りしたシリングからは「最高の形でバトンを渡してもらいたい」と書かれた置き手紙を受け取っていた。胸のすくような快投で、とはいかなかったが、「違った意味で、最高の形で彼の手にバトンが渡ったんじゃないですかね」と笑みがこぼれた。

 最終戦までもつれれば、第5戦に再び登板機会が巡ってくる。それでも「僕は第5戦までいくとは思ってません」と言い切った。それだけチームにある勢いを感じている。2度目のシャンパン・ファイトは目の前だ。

参照元:スポーツ報知

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