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岩手・宮城内陸地震の影響で、14日に開催予定だった楽天・巨人3回戦(Kスタ)が中止となった。地震による中止はプロ野球史上、初めてのこと。当初は1時間遅らせての試合開始を決めたが、交通機関の復旧遅れや被害の大きさを考慮して中止が決定。Kスタのある仙台市宮城野区は震度5強を記録しており、野村監督やナインも戸惑いを隠せなかった。
地震の影響は、仙台を本拠とする楽天にも及んだ。野村監督は、米田球団代表から試合の中止が報告されると「それは仕方ない。天災には勝てん」と話してベンチを引き揚げた。12時55分には正式に中止を発表。Kスタ上空は快晴の野球日和ではあったが、中止やむなしの状況だった。
米田球団代表は「在来線の復旧メドも立たず、被害も拡大している。余震も続いており、球団としても安全面を重視して決断しました」と説明。これまで地震による一時中断や、地震の影響で審判団が球場に到着できず試合が遅れた例はあるが、地震が直接影響した中止はプロ野球史上、初めてとなった。
この日からの巨人2連戦は前売りですべてのチケットが完売しており、一度は午後2時開始を3時に遅らせて行うと発表。しかし、時間がたつにつれ被害が明らかになり、JR東日本の新幹線や在来線、地下鉄など交通機関はマヒ状態。東北各地から仙台に向かう高速バスなどにも運休が続出。正式発表前にJR仙台駅内に中止が案内されるなど混乱も起こった。被災者が多数、出ている状況も配慮された。
首脳陣やナインも地震の恐怖に直面していた。仙台市内も震度5以上を観測。市内のホテルに滞在する野村監督は、午前9時のモーニングコール前に揺れで跳び起きた。「鈍感な俺でも寝てられへん。電話がつながらなかったけど、女房(沙知代夫人)の電話はかかってきた」と肝を冷やしていた。
紀藤投手コーチの自宅では家具などが倒れ、高波の自宅ではみそ汁の鍋がひっくり返った。山崎武は「これは中止に決まってる。また仕切り直しだよ」と被害の大きさに心を痛めていた。
Kスタなど施設に被害はなく、代替試合は16日に決定。15日の同カードも行う予定だが、球団関係者は「現時点では開催の方向だが、今後の様子を見守る必要がある」と話しており、先行きは不透明。楽天としても混乱がしばらく続くことになりそうだ。
▼米大リーグ 1989年10月17日に米カリフォルニア州サンフランシスコで、ジャイアンツがアスレチックスを迎えて行われる予定だったワールドシリーズ第3戦の開始直前(午後5時5分)に、M7・1の大地震が発生。試合は中止となった。ジ軍のホーム球場や対岸のア軍本拠地には損傷がなく、10日後の27日に再開。ア軍が4連勝で世界一に輝いた。
▼高校野球 昨年7月16日の午前10時13分に震度6強の新潟県中越沖地震が起こった。夏の甲子園出場をかけた新潟大会は、同日に予定していた16試合のうち、長岡市悠久山球場で5回裏の途中だった柏崎総合・加茂戦がノーゲームになったのを始め、14試合が中止となった。県高野連は20日、中断していた大会を23日に再開すると決定。25日の予定だった決勝は8月1日に開催された。
参照元:スポーツ報知