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◆パドレス1―7ドジャース(4日・サンディエゴ) ドジャースの黒田博樹投手(33)がパドレス戦に先発。7回を無四球の3安打1失点という好投で、メジャー初登板を白星で飾った。77球中、約7割の53球がストライクという制球力に「精密機械」の異名を持つパ軍・マダックスが「間違いなくメジャーで成功する」と太鼓判を押す、衝撃デビューだった。
マウンド付近での勝利の儀式、ハイタッチでナインを迎えた黒田に、最後を締めたビリングスリーから白球が手渡された。ウイニングボールを握りしめ、笑みがこぼれた。トーレ監督からは、この日のメンバー表を記念として贈られた。メジャーデビュー戦。7回を3安打1失点に抑える堂々の初勝利だ。
2番打者との対戦が、好投へのカギとなった。東都大学リーグの専大時代、青学大の井口と対戦経験がある。タイムリー、本塁打と「よく打たれていたから嫌な感じがあった」という井口を1回1死で迎え、カウント2―1から外角高めへのスライダーで空振り三振。「初回から三振が取れて、乗っていけた」メジャーの先輩をきっちり抑えて、手応えをつかんだ。
相手ベンチからは光る目があった。「精密機械」と呼ばれ、20年連続13勝以上で347勝の41歳右腕、マダックス。「たった1球しか強く打ち返された球がなかったな。フォークとカットボールが印象的。間違いなく、メジャーで成功するさ」大きな目をさらに丸くした。6回2死からジャイルズに右越えソロを許して与えた1点だけに抑える投球で大投手に衝撃を与えた。
この日は午後7時5分開始の試合に向け、午後2時半過ぎには、隣接する宿舎を出て、歩いて球場入り。だが、入り口が閉まっていて、約15分も待ちぼうけを食らった。顔を覚えられていない敵地だけに、選手証の提示も求められた。「日本では考えられないことですけど、対応しないと。いろんなことがありますよ」厳しい経験も、試合には影響させない強い心があった。
捕手・マーティンのサポートにも救われた。黒田が感激したのは、内外角をうまく使ったリードだけではない。女房役は通訳から教えてもらった日本語のメモをポケットに忍ばせ、一気に6点を勝ち越した長い7回の攻撃後に上がったマウンドで「オチツイテ」と励ましてくれた。
トーレ監督は「全球種でストライクが取れるから、打者が狙い球を絞れない。大きな1勝を取ってくれた」と33歳のルーキー右腕の制球力をたたえた。「これでチームに入っていけたというか、ここからやっと、スタートできる」初戦勝利を手に、黒田の長いシーズンが始まった。
◆5人目のデビュー戦勝利 ド軍・黒田がデビュー戦7回1失点で初勝利。日本人投手のメジャー登板は25人目となるが、初試合を勝利で飾ったのは5人目。別表のようにいずれも先発でスタートした投手(リリーフスタートでは一人もいない)だ。ド軍での先発デビューは、95年野茂が5回1安打無失点、02年石井も5回2/3を2安打無失点だっただけに、3人とも初陣から快投を見せたことになる。
参照元:スポーツ報知