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本拠地のマウンドで敵軍が作る歓喜の輪を、松井稼はダッグアウトからじっと見つめていた。「悔しい。来年こそは、って気になlる」メジャー4年目で初めて感じる悔しさを心に深く刻むため、その光景からあえて目をそらさなかった。
最後の打者は1番打者だった。だが、その打席に、この日のスタメン「1番・松井稼」はいなかった。松井稼は、8回2死一塁から登板したクローザーのコーパスと入れ替わる形で、ベンチに下がっていた。「また明日の試合があると思っていたから」さほどショックもなかったが、4連敗でシリーズが終わったことに拍子抜けした思いだった。
シーズン終盤から22戦21勝、プレーオフは負けなしの7連勝でここまで一気に駆け上がってきたチームの勢いは、最後の最後に失速した。この日も相手先発・レスターの前に散発3安打無得点。松井稼は3回に1死から左越え二塁打をマークしたが、得点につながらなかった。
だが松井稼には、達成感もある。「こういう舞台で戦えたこと、悔しさも当然、今後へプラスになる。ワールドシリーズに出られて良かった」チーム一丸となってリーグ優勝を果たし、最高峰の戦いに臨めたことを大きな財産とした。
昨季途中にメッツとのトレードでやって来たこの地で、今やなくてはならない存在になった。主砲のヘルトンも「後半戦のカズの活躍もあって、おれたちはここまでこられた」とたたえた。1年契約を満了するこのオフ、オダウドGMは「オフの最優先課題。カズにとっても最優先であってほしい」と、松井稼との来季契約へ全力を注ぐつもりだ。
けがで戦列を離れたこともあった。「1年間やれた、とはまだ思っていない」と満足することはない。リーグ優勝リングを手にした松井稼は、世界一のリングを手にするため、新たな戦いに挑んでいく。
参照元:スポーツ報知