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◆ソフトバンク6x―5ロッテ(24日・福岡ヤフードーム) 王ホークスが、ミラクル4連勝だ。5―5で迎えた延長12回裏、ソフトバンクは2死二塁から田上が右翼越えのサヨナラタイムリーを放ち、開幕4連勝を決めた。開幕4試合中3試合がサヨナラ勝ちは、1961年の大洋以来、47年ぶり。パ・リーグでは史上初の快挙となった。12回に登板した久米が2勝目を挙げ、プロ初登板初完封の大場と合わせ、新人投手が3勝を挙げる大活躍。ミラクル快進撃は止まらない。
また、奇跡が起きた。この日の主人公はプロ7年目・田上だった。5―5で迎えた延長12回2死二塁。ロッテ5番手・小宮山の甘く入った133キロシュートを捕らえると、ぐんぐん伸びた打球は右翼手の頭上を越えた。グラウンドでもみくちゃになるナインの姿も、もはや恒例行事。プロ野球人生でのサヨナラは「記憶にない」と語ったヒーローは「痛いですけど気持ちいいです」と、ほおを紅潮させた。
心地よい大歓声を背に受け、王監督はゆっくりと会見場に現れた。「総力戦だったね。きょうはフォアボールがいかに勝敗にかかわるかというかを表していたゲームだったね」アドレナリン全開だった4時間48分の死闘。口調は冷静ながらテーブルに置かれたコーヒーを握る手には、自然と力が入った。その立役者となったのは熱血指導をした男だった。
振り返れば、23日の楽天戦(ヤフーD)の試合前練習。「上げた足を地面につくと同時にバットを振れ!」と王監督がアドバイスしたのが田上だった。868本の世界記録保持者からスイングスピードの極意を伝授され、田上も「監督に言われていることを意識してました」と、成果は即座に実を結んだ。
20日の誕生日を含む開幕3連戦はすべて代打からの途中出場。「準備はしてました」と胸を張ったように初スタメンでは2回の先制適時二塁打に続き、1点を追う延長10回には執念の同点右前適時打、そして締めくくりのサヨナラ打。今季初のお立ち台では「みんながつないでくれた回してくれた。結果はたまたま」と謙そんした。
1軍13試合出場だった中日から06年、年俸890万円でテスト入団。153試合に出場し、年俸は2年間で3倍以上の2900万円までジャンプアップした。それでも「気にいっているし、買いかえる必要もない」と中日入団後に購入したベンツで現在も球場まで通う苦労人が、2万5828人のファンから一身に声援を浴び続けた。
まさにミラクル劇場だ。開幕4連勝のうち、実に3試合がサヨナラ勝ち。パ・リーグでは史上初の快挙で、プロ野球でも1961年の大洋以来、実に47年ぶりとなる。おまけに12回に登板した久米が2勝目を挙げ、大場とのルーキーコンビで計3勝を挙げたミラクルホークス。「田上は一番いい働きをしてくれた」と目を細めた王監督。一度走り出したミラクル列車は、もう止まりそうもない。
参照元:スポーツ報知