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◆楽天4―0ロッテ(2日・Kスタ宮城) 楽天に左腕の新星が誕生した。05年の高校生ドラフト1巡目、片山がプロ初勝利を3安打7奪三振の完封で飾った。ピンチにも動じない力強い投球で9回を投げ切り、同じくプロ初白星を狙ったロッテ・大嶺との投げ合いを制した。楽天の先発左腕としては有銘以来、1年ぶりの白星。待ちに待った新兵器の活躍で、チームは6月15日以来の3位に浮上した。
初めてのお立ち台で片山のボルテージは最高潮に達した。自然とハイテンションになる。「最高です! 気持ちで投げました!」真っすぐに立った192センチ左腕が大声で叫んだ。プロ2度目の先発で初勝利。しかも、わずか3安打無失点に抑え込む快投だった。
「気持ちです。とにかく逃げずに打者に向かうことだけ考えました」6回1死一、三塁、最大のピンチでベニーとズレータを2者連続三振。特に助っ人大砲には2打席連続で3球三振だ。最速145キロの直球と緩いカーブを使い分ける落ち着いた投球が、楽天では05年の有銘以来となる初勝利初完封を生んだ。初先発だった6月18日の阪神戦(甲子園)に、6回3失点で負け投手となってから2週間。本拠地初先発で3年目左腕の才能が開花した。
完封は“連れション直接会談”で実現した。チームが4点先制に成功した7回終了後、野村監督とトイレで並んだ。「交代か?」「いや、投げます」短いやりとりだったが、これで完投へゴーサインが出た。「ナイスゲーム。左投手だけにチームとしてもありがたい」とノムさんも136球の力投にうなずいた。先発左腕の勝利は今季初。これも昨年の有銘以来だった。
マイカーのない田中を乗せ、寮とKスタの送り迎えをしていた片山。昨年新人王に輝いた後輩の精神面の強さを目の当たりにして、気迫で投げる重要さを学んだ。広島遠征では岩隈と一緒に食事に出かけた。12勝でハーラートップを独走するエースの言葉を全身で吸収。冷静な投球の極意を聞いた。その2人とも北京五輪最終候補。彼らが抜ければ、片山が重責を引き継がねばならない。
「ここで舞い上がらず、初心をしっかりもっていきたいです」という片山。楽天にとって待望の先発左腕が結果を残した。チームも約半月ぶりのAクラス。「選手を育てるのは愛情と時間がかかる」ノムさんはボヤきながらも、満足げな表情を浮かべていた。
参照元:スポーツ報知