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◆高校野球沖縄大会 ▽決勝 沖縄尚学2―5浦添商(13日・北谷) 沖縄では最速148キロの剛腕・伊波翔悟(3年)を擁する浦添商が、今春センバツVの沖縄尚学を撃破。11年ぶり3度目の優勝を果たし、全国で甲子園一番乗りを決めた。
9回の投球練習前、伊波は両手を広げて目を閉じた。「集中力を切らさないようにした」最後の打者は一塁ゴロ。ベースカバーに入り、自らウイニングボールをつかむと、ナインはエースのもとへ一直線。またたく間に歓喜の輪ができた。
沖縄の“最強右腕決定戦”を制したのは、最速148キロを誇る浦添商の背番号1だった。「センバツの時のビデオを何回も見て研究した」自慢の速球にカットボールを織り交ぜ、今春に全国制覇した沖縄尚学に攻めの投球を続けた。「バックを信じて打たせた」6回1死満塁のピンチも二ゴロ併殺でしのぎ、派手にガッツポーズ。喜びを全身で表した。
とにかく東浜に勝ちたかった。センバツ期間中に、何度もしのぎを削っているライバルへ「頑張れ」とメールで激励。だが、「内心悔しかった」という。フィーバーを横目に、「夏は自分たちがと思っていた」と闘志を燃やした。
昨夏は再試合となった決勝で興南に敗退。秋は3回戦で沖縄尚学に敗れた。「とにかくこの夏に勝つためにやってきた」10安打を浴びながら、105球で7三振を奪い完投。二重のリベンジを果たし、夢の切符を手にした。
エースの黄色いグラブには、「LAST CHANCE~2008 夏~」と刺しゅうがあった。興南高野球部で投手を務めながら甲子園出場がかなわなかった兄・辰哉さん(24)からの、メッセージ入りの贈り物だった。「兄の分までという思いはあった」まさにラストチャンスで夢をかなえた。
試合の後には、東浜から野球ボールの形をしたお守りももらった。センバツの時に、ライバル右腕が常に身につけていたものだ。「東浜の分まで頑張る。目標は全国制覇です」沖縄勢の“春夏連覇”を狙う南国のもう一人の剛腕が、ついに甲子園でベールを脱ぐ。
◆浦添商(浦添市)1971年創立。総合ビジネス科、情報処理科、国際観光科に分かれている。生徒数は917人(うち女子704人)。女子ソフトボール部が県総体で優勝するなど部活動は盛ん。野球部は72年に創部。部員数106人。甲子園に夏は今大会で3度目、春は1度出場。OBに有銘兼久(楽天)など。
◆伊波 翔悟(いは・しょうご)1990年8月7日、沖縄・宜野湾市生まれ。17歳。小学4年から野球を始める。嘉数中では「宜野湾ポニーズ」に所属し、2年の時にエースとしてアジア大会制覇、世界大会5位。高校では1年夏からベンチ入りし、同年秋からエース。今春は県大会優勝、九州大会準V。174センチ、73キロ。右投左打。家族は両親と兄、姉。
参照元:スポーツ報知