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◆パイレーツ1―4タイガース(5日・フロリダ州ブラデントン) マイナー契約し、今年40歳を迎える2人が2度目のオープン戦で好投した。パイレーツの桑田真澄投手は中1日でタイガース戦に登板。8回の1イニングを2奪三振で3者凡退に抑えた。試合は昨年、激突して右足首じん帯を断裂したベル球審が裁き、球場も同じ。「鬼門」を乗り越えて開幕メジャーに前進した。ロイヤルズの野茂英雄投手はジャイアンツ戦で制球に苦しみながら、3イニングを無失点に抑えた。
外角低めに直球が決まると、桑田はベンチへ走りかけた。8回2死。カウント2―0からレイバーンへの速球は狙い通り。この日唯一の直球は完ぺきに決まったが、判定は「ボール」。ずっこけて右足首をひねることもなく、戻ったマウンドで苦笑い。「これ以上ないところに決まってません?」つぶやいて目を向けた先に、ベル球審がいた。
あの巨体は忘れられない。昨年3月、試合中に激突し、右足首じん帯断裂の大けがを負った。同じオープン戦の舞台、同じマケクニー・フィールド。球審も、あの男だった。「試合前からチームのみんなに、バックアップには気を付けろって言われてたんで、(球審が誰か)知ってましたよ」5番手で1回を2奪三振、3者凡退。縁起の悪い「鬼門」を突破し、快投を笑って振り返った。
故障後、初めてとなる中1日の登板にも耐えた。「昨日は絶好調だったけど、今日は肩もバリバリ。年を取ると2日後に疲れが出るね」言葉とは裏腹にスライダー、シュート、カーブが面白いように低めに決まった。
練習試合を含めて3試合無失点。力投の背景には、39歳で初めての「体の異変」がある。「なんだか今年はしっくりくるんだよね。適応してきてるのかな」見つめたのは手。昨季は表面が滑るメジャー球に悩まされた。湿気が少ない気候を考慮し、登板直前まで革手袋をして指先の乾燥を防いだ。ところが、今年は保湿クリームを塗るなどしなくても、指先にウエット感がある。
「変化球の制球も良くなっている。中1日の登板もテンポが良かった」ラッセル監督は奮闘するベテランを、来週に予定される1回目のマイナー行きリストから外すことを決めた。「こういう投球ができるとホント、楽しい」第1関門を突破。桑田が湿った手で、目標の開幕メジャーをつかむ。
◆桑田のけが 3月26日のブルージェイズとのオープン戦に7回から登板。8回1死一塁でマクドナルドに中前安打され、三塁へバックアップに走った際、ベル球審とぶつかった。ベル審判が体重116キロの巨漢だったこと、審判3人制のため球審が三塁の判定に向かったことなど不運が重なった。桑田は右足首をひねって、じん帯断裂の重傷。6月にメジャー昇格したが、8月に戦力外を通告され、9月に手術を受けた。
参照元:スポーツ報知