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ヤ軍ナインが次々に勝利のハイタッチをするグラウンドに、背番号55の姿はなかった。松井はその時すでに、ニューヨークに戻るため、球場を後にしていた。
突然だった。この日、松井は先発メンバーから外れていたため、最終組で試合前の打撃練習に参加。その後に戻ったロッカーで、病院での右ひざ治療をモナハン・チーフトレーナーに勧められた。歩行する姿にもぎごちなさが見受けられるほど、たまった水で可動範囲が狭まっていた右ひざに、同トレーナーは“限界”の判断を下していた。
松井が首をタテに振るのに、時間はかからなかった。「トレーナーから言われた通りにするということ。もちろん、自分も納得してます。すべては10月のため。少しでも、ちゃんと動ける体にしたいですから」30日にニューヨーク市内の病院で、水を抜く治療を受けることを決めた。
巨人時代からの古傷である左ひざは、昨オフを含め何度か水を抜いたことがある。だが、右ひざは今回が初めて。7月ごろから違和感を感じていたが、自然治癒を目指して、これまで病院に行かずにいた。この時期になって治療に踏み切るのは、松井のプレーオフへの強い思いの表れだった。
試合直前に報告を受けたトーレ監督も、緊急治療にゴーサインを出した。「治療を受ければ、良くなることはあっても、悪くなることはない。負担を考えて、プレーオフは1戦目からDHでの起用にするつもり。マツイが控え? そうなったら、オレも控えになるよ」絶大な信頼を口にした。
日本時代からお世話になっている整体の先生を、この日から当地に呼び寄せていた松井。すべてはプレーオフに向けて、万全を期すため。松井は悲願の世界制覇にむけ、まずは4日、インディアンスとのディビジョンシリーズ第1戦のグラウンドに立つ。
参照元:スポーツ報知