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一塁から猛然と打者へ突っ込み、ゴロを処理した李承ヨプが、迷わず三塁へ送球した。タイミングはアウトのクロスプレーだった。ベンチでは原監督が手を叩きながら立ち上がった。しかし、判定はセーフ。三塁・小笠原が抗議するも実らず、指揮官の表情は一変した。
2点を追う7回無死二塁、中村紀の送りバントを素早く処理したが、犠打野選という最悪の結果で無死一、三塁とピンチが広がった。その直後、西村が李炳圭に、スイッチした山口が谷繁に適時打を食らって点差は「5」。残り3イニングで致命的なビハインドとなった。
負けられない大一番で、守りの歯車がかみあわなかった。同点の4回1死一塁では、バント処理のため小笠原がダッシュしたが、川上にバスターを決められた。1死一、二塁となり、荒木の二塁打は、勝ち越しを許さないために敷いた前進守備の左中間後方に落ちた。そして7回の悪夢―。攻撃的な守備がことごとく裏目に出て、黒星につながっていった。
投打の精彩も欠いた。先発の木佐貫はクリーンアップをノーヒットに抑えながら、8、9番に4の4と打たれ、自滅する形で4回途中KO。高橋由が欠場した打線は、川上を打ち崩すことはできなかった。特に李は、3回1死一、二塁、6回1死一塁でいずれも二ゴロ併殺打。「シーズン中の川上はフォークのイメージがあまりなかった。シーズン中と同じイメージで打席に入ってしまった。そういうところから負けていた」4番は完敗を認めた。
試合前には白坂トレーニングコーチがベンチに清めの塩をまき、ブルペンには塩を盛った。練習後には球団広報が「集中できる練習環境を保つため」という理由で、20日からはブルペン前の通路が報道陣立ち入り禁止となった。舞台裏での逆襲策も白星には結びつかず、まさかの連敗で後がなくなった。
試合後の原監督は、腕組みしたまま質問に答えた。「3勝した方が勝つという中でこういう状況になった。投手は3点に抑え、打者は4点取る。初心に戻ってあすから戦う」今季の原点である投打のスタイルを口にした後、こう締めくくった。「あすはベストの状態で、我慢というより一戦を取りにいく。そのことをしっかり見据えて戦う」全精力を傾ける総力戦で、一戦必勝を貫くと宣言した。ペナントでは何度も奇跡を起こしてきた。ミラクル3連勝しかない逆境からどうはい上がるか。このままでは終われない。
巨人・原監督「3勝したほうが勝つという流れの中で、こういう状況になったわけですから、しっかりあすから戦うということ。シーズン中言ってたように、投手は3点以内に抑えて、打者は4点以上取ることを心がけて、初心に戻ってあすから戦うということです」
参照元:スポーツ報知