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◆巨人9―1阪神(6日・東京ドーム) G党は、こんな試合を待っていた。選手会長・高橋由が3回、通算250号となる先制2ラン。クライマックスは5回だ。ラミレス、阿部が適時打。そして、期待の19歳・坂本が左中間席へ、プロ初アーチとなるグランドスラムを叩きこんだ。セ・リーグ史上最年少の満塁弾となった。15安打9点は、もちろん今季最多だ。援護をもらった今季初先発の木佐貫は8回1失点の好投。最高の勝ち方で連敗を止めた。これで乗らないはずがない。
頭の中は真っ白だった。本拠地・東京ドームでの初のお立ち台。割れんばかりの「坂本コール」に思わず、「最高です」と声を張り上げた。“兄貴”と慕う阿部の決まり文句。ベンチ裏で報道陣に囲まれ、「もっと面白いことを言いたかった。阿部さんにパクリって言われちゃう」と、はにかんだ。
流れに乗った。5回、四球を挟み、4連打で4―0となって迎えた打席。オープン戦から愛用していた左ひじのレガーズが打席に入る直前に壊れ、何も着けずに打席に入った。「外野フライを打ってやろうと思ったら、ああいう結果になった。打った瞬間は覚えてない」カウント2―1。代わったばかりの阪神・阿部の139キロ、低めの直球を左中間席最前列へ運んだ。プロ初本塁打が満塁弾は、巨人では83年の駒田以来7人目。19歳3か月での満塁アーチはセ・リーグ最年少記録だ。笑顔でホームを踏み、慎之助の手荒い祝福を受け、喜びを実感した。
4回にも右前安打し、2戦連続のマルチ。「ホームランバッターがたくさんいるんで、僕はヒットが打ちたい。追い込まれても強く打つことができている」最下位に低迷するチームを引っ張る気持ちでボールに食らいついている。
打撃フォームも理想のものに近づいてきた。オープン戦では、どのコースにも対応できるよう、バットのグリップを上下に揺らして構え、左わきが開かないスイングをイメージ。原監督の指導を受けてのもので、坂本なりに工夫した。朝から晩までバットを振り続けてきたことで体に染みつき、シーズンに入ってからはグリップの動きを抑えても、教え通りのスイングができるようになっている。自信も芽生え、積極性も出てきた。
努力が実を結んだグランドスラム。しかし、ユニホームを脱げば、やはり普通の19歳だ。この日は朝食としてマクドナルドのハンバーガーを3つ持参して球場入り。カロリーを考え、控える選手もいるが、「余裕っすよ。まだ若いんで」とケロリ。練習前、球団スタッフがベンチ前に盛った塩をなめ、「しょっぱいです」とひと言。無邪気な一面を見せる。
兵庫・伊丹市出身で、小さいころにあこがれていた阪神相手に大仕事をやってのけた。原監督も「あのくらいはね、できる選手。いろんなものを経験して、すべてを自分のものにしている」とうなずいた。「一生忘れられない思い出です」G党の中での知名度も急上昇。坂本勇人、背番号61。今や、チームに欠かせない存在だ。
巨人・原監督「木佐貫は粘り強く、自分の間合いで相手打者と戦っていた。坂本の本塁打はチームにとっても彼にとっても大きい本塁打になりました。(高橋)由伸も打線のつながりという部分でいいきっかけになってくれた。若い選手に触発されて、ベテラン、中堅も頑張ってくれました。(この勝利を)次につなげます」
参照元:スポーツ報知