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ペットボトルをひと口飲み、原監督が会見場のイスに座った。報道陣が「お疲れさまでした」と声を掛けると「ホント、お疲れさまだよ」とつぶやいた。10回裏、1点差まで追い上げ、2死一、二塁と一打同点、一発が出ればサヨナラのシーンは作ったが、二岡が藤川に空振り三振でゲームセット。5時間4分の死闘の末、3夜連続であと1点届かなかった。「結果的にあと一歩、足りなかったということです」指揮官は厳しい現実を受け止めた。
これぞ死闘、と呼ぶにふさわしい戦いだった。二転三転のシーソーゲームは、延長戦突入と同時に動いた。この6連戦で4度目の登板となった上原が、10回に3安打を浴びてまさかの2失点。この3連戦の初戦、桧山の被弾に続く2戦連続での失点だった。「きょうは勘弁してくれ」守護神はそういうのが精いっぱいだった。原監督も「疲れ? そういうことはないと思いますが…」と声を絞り出すしかなかった。
激戦をさらにヒートアップさせたのは同点の7回だった。みけんにしわを寄せ、原監督が猛然とベンチを飛び出した。先頭のシーツが三ゴロで一塁へ駆け込んだ時、右足で李の左足甲を故意に踏んだように見えた。指揮官は「WHY(ホワイ)?」と両手を広げ、助っ人に歩み寄った。その後は両軍入り乱れ、指揮官と岡田監督とが接触寸前の騒ぎに発展した。「あれを見過ごすことはできない。岡田さんもビデオをしっかり見れば注意するはずです。故意でないと信じたい」指揮官の怒りは試合後も収まらなかった。
この回2死から西村が3連打などで2点を勝ち越されたが、その裏に二岡が19号同点2ランを放ち、延長戦へ。原監督は1番・高橋由、3番・小笠原、4番・李という開幕時のオーダーを組み、今季初めて中4日で高橋尚を先発マウンドに送り出す「最善策」で臨んだ、最後は競り負けた。
天王山ウィークとなった中日、阪神との6連戦は、阪神に3タテを食らい2勝4敗となった。今季の阪神戦負け越しが決まり、4月12日以来の3位転落、そして自力Vが消えた。原監督は「こういうゲームをしながら3連敗だが、1日休み、次の9連戦をしっかりと戦っていく」と結んだ。残り17試合、今季最大のピンチからどうはい上がるか。消化は4試合早く、負け数は5つ多いが、まだ首位と1・5差。ミラクルのようなスパートを、ここから起こすしかない。
巨人・原監督「結果的にあと一歩、足りなかったということです。(高橋尚は)次につないでくれるでしょうし、つないでくれなきゃ困る。最後、ああいう攻撃をベンチから見ているわけだから。(シーツと小競り合いになった場面は)あれを見過ごしてはいけない。1日休んで9連戦をしっかりと戦っていく」
◆巨人の自力V消滅 巨人は残り17試合に全勝した場合、86勝57敗1分けの勝率.601。阪神が巨人との直接対決3試合に全敗しても、他の4カードに全勝すれば85勝55敗4分けで勝率.607。巨人はこれを上回ることができないため、自力Vが消滅した。
参照元:スポーツ報知