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◆西武10―1巨人(23日・西武ドーム) 頼みのグライシンガーが5回KOされ、巨人は5度目の挑戦でも勝率5割到達を果たせなかった。初回、ラミレスの幸運なタイムリーで先制したが、ここまで5勝と安定感抜群の右腕がその裏、G・G・佐藤の2ランなどであっさり4失点。2回にも中島、3回には再びG・G・佐藤に被弾するなど、これまでとは別人の投球で自己ワーストの7失点。打線も2回以降つながらず、連勝は3でストップし、4位に転落。これで9戦連続白星つかずと不調の続く先発陣が、試合を作る本来の姿に戻れるのはいつか。
端正な顔が怒りで真っ赤になった。1―6の3回無死。G・G・佐藤の2打席連続アーチがバックスクリーンにぶち当たると、グライシンガーがマウンド上で言葉にならない叫び声をあげた。1試合3被弾、7失点はともに自己ワースト。あまりの屈辱に、冷静な男が思わず我を失った。
立ち上がりから、勢いにのみ込まれた。「西武はとてもいい打線だったと思う。うまく打たれてしまいました。残念です…」試合後、右腕は感情を抑えて振り返った。1―0の1回、先頭の片岡に安打され、盗塁と送りバントで1死三塁。ブラゼルの適時打で追いつかれた。G・G・佐藤に2ランを浴び、いきなり4失点。2回も片岡の安打と盗塁の後、中島に2ランを食らった。
壁を何とか越えたかった。勝率5割へ5度目の挑戦。原監督の期待の大きさは分かっていた。がむしゃらになった。昨季セ・リーグ最多の16勝を稼ぐ原動力となったチェンジアップを、今季は意識的に減らしていた。シーズン終盤の優勝争いを見据えた秘策だったが、封印を解いた。「きょうは投げているうち、チェンジアップが一番有効だと思った」なりふり構わず抑えにいったが、浮いた所を痛打された。
課題も残った。この日の2盗塁を含め、ここまで10試合で計9盗塁を許した。「盗塁はきょうだけじゃなくて、気になっていた」昨季の活躍で、他球団のマークも厳しくなった。昨季4勝無敗を誇った交流戦でまさかの初黒星。5回KOで自身の連勝も5で止まった。
打線も初回のラミレスの適時打による1点に終わり、4位に転落した。指揮官は「ミーティング通りに投げて結果的にこうなったんだから、ミーティングの内容が悪いんでしょう」と、グライシンガー1人に責任を押しつけず、チーム全体として敗北を認めた。
9戦連続で先発に白星がついていない異常事態。早く、誰かがこの壁をぶち破るしかない。
参照元:スポーツ報知