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◆楽天0―3巨人(16日・Kスタ宮城) 巨人が投打の主役、脇役の奮闘でマー君を攻略した。先発の内海が今季チーム初完封で5勝目を挙げ、同じく9イニングを投げきった田中に投げ勝った。打っては主砲のラミレスが2回、本塁打王争いの単独トップに立つ先制の19号ソロ。少年野球チームでバッテリーを組んでいた坂本が、2安打で成長の証しを見せた。5回には下位打線の古城、鈴木尚の連続二塁打で貴重な追加点を奪った。借金は1。交流戦の残り4試合で一気に貯金生活に入る。
十分過ぎるほど「0」を意識していた。内海は最大の武器に託した。9回2死三塁。カウント2―1から外に沈むチェンジアップに、吉岡のバットは空を切る。空振り三振。こぶしを握りしめて力の限りほえた。「きのう(15日)岩隈さんが完封してたんで、お返ししてやろうと思ってました」今季初の完封は狙ってもぎ取った。
一歩も引かなかった。すべて右打者で固めた楽天打線に直球で強気に内角を攻め、変化球でタイミングを外す。試合前まで奪三振率9・26を誇った左腕が、奪った三振は6個止まり。球を低めに丁寧に集めて、凡打の山を築いた証しだった。9回を8安打の完封勝利で5勝目を挙げた。無四球、3―0のスコアまで、前日、岩隈にやられた完封ドラマをやり返した。「最後は開き直ったのが良かった。阿部さんがうまく内を使ってくれたリードに応えられた結果」と感謝した。
「完封してこい」。そう言って9回のマウンドへ送り出した原監督は、「初回は手探り状態だったが、後は自分の間合いで立ち向かっていた。安心して見ていられた」とチームを4位転落から救う快投に賛辞を並べた。そして、「きのうの試合と(結果が)逆になったね」と笑みがこぼれた。野村監督に「バッカじゃなかろうかルンバ」とからかわれたのは、9回2死で矢野が二盗に失敗して負けた5月29日の楽天戦。完封のおまけを付けて借りを返した。
お得意様から確実に勝利した。これで対楽天戦は、06年に中継ぎとして初登板してから5戦4勝、防御率0・53。先発した試合は、すべて白星をつかんでいる。「たまたまです。特に自信を持っているわけでもないんで」と謙そんしたが、相性の良さも大胆に攻められる要因だ。
開幕から中5日、中4日と変則のローテーションに耐えた。疲労は若い肉体にたまっている。13日に仙台市内の焼き肉店で行われた首脳陣、選手ら合同の決起集会でも、翌日に登板を控えていたため、肉を食べるのは避けた。それでも夜中には鼻血を出し、目を覚ました。体調は万全ではなかった。地震の影響で14日の試合が中止になり、思いがけない2日間の猶予をもらった。「とにかく疲れを取ることだけを考えた」休息に充ててマウンドに上がり、最高の結果を残した。
5勝4敗として今季、13試合目で初めて白星を先行させた。質問を途中でさえぎるように「そうなんですよ」とこぼれた言葉に、柱としての責任感がにじんだ。「これからどんどん貯金できるよう、1人1人集中して投げたい」今季初の連勝も飾った左腕が、白星の量産態勢に入った。
参照元:スポーツ報知