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米大リーグの薬物使用実態を調査した「ミッチェル・リポート」が13日発表され、現役最多勝のロジャー・クレメンス投手(ヤンキース)、バリー・ボンズ外野手(ジャイアンツ)、ミゲル・テハダ内野手(オリオールズ)、アンディ・ペティット投手(ヤンキース)ら大物選手を含む約90人もの薬物使用が報告された。
薬物使用選手の名前が公に示されたのは初めてで、大リーグの薬物汚染が広がっている実態が明らかになった。アレックス・カブレラ内野手(西武)、ジェフ・ウィリアムス投手(阪神)ら、日本でプレーした選手名も含まれ、日本球界の今後の対応も注目される。
409ページに及ぶ詳細な報告書は、主に3グループの薬物使用選手を挙げている。栄養補助食品会社「BALCO(バルコ)」に絡むバリー・ボンズ外野手ら8選手。薬物の違法売買により逮捕されたメッツの元球団職員からの情報をもとに特定されたクレメンスら53選手。インターネットでの購入記録がある16選手。
そのほか球団から大リーグ機構への連絡があった薬物所持例や、薬物の違法な処方を受けて摘発された例などを挙げ、AP通信は合計で86人としている。
ニューヨーク市内のホテルで記者会見したバド・セリグ・コミッショナーは「悪事にかかわる者がいるなら、その事実を明らかにしたかった」などとする声明を発表。この報告に基づく罰則は現時点ではないが、セリグ氏は「この報告は行動を求めている」と述べ、何らかの対応を示唆した。
これに対し大リーグ選手会のドナルド・フェア専務理事は「公表された選手の名声は永遠に傷つけられた」と、発表方法に不快感を示した。
大リーグは2003年まで薬物検査を導入せず、罰則も04年からと薬物対策が遅れた。米議会の圧力や世論の批判を受け、昨年3月、ジョージ・ミッチェル元上院議員を責任者に任命、ようやく実態調査に乗り出した。同コミッショナーは対策が遅れた責任には言及しなかった。
(注)所属は今季最終所属球団
◆報告書で挙がった主要選手
バリー・ボンズ、ロジャー・クレメンス、ゲーリー・シェフィールド、ケビン・ブラウン、ホセ・カンセコ、ジェーソン・ジオンビー、ベニート・サンティアゴ、マット・ウィリアムス、ポール・ロデューカ、ラファエル・パルメイロ、ミゲル・テハダ、ケン・カミニティ、レニー・ダイクストラ、エリク・ガンエー、アンディ・ペティット、アレックス・カブレラ、ジェフ・ウィリアムス
ジョージ・ミッチェル氏(元上院議員)「コミッショナー、球団幹部、選手会、そして選手。野球にかかわるすべての人間に責任がある。問題が表面化した際、球界全体が重大さを理解せず、対処の仕方を誤った」
バド・セリグ・コミッショナー「野球というスポーツの規範を守ることがすべて。ミッチェル・リポートは行動を起こす指針となる。勧告に従い、名前の挙がった現役選手は精査し、適切な措置を取る。処罰に関しては、個々のケースに応じたものになる。今後も薬物使用を排除し、予防の方策を講じていく」(共同)
参照元:スポーツ報知