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◆ソフトバンク4x―3楽天(20日・福岡ヤフードーム) プロ野球パ・リーグが20日、開幕した。野村克也監督(72)就任3年目となる楽天は、ヤフードームでソフトバンクと対戦。9回に新守護神ドミンゴ(32)がサヨナラ3ランを浴び、大逆転負けを喫した。しかし、4回に礒部公一外野手(34)、高須洋介内野手(32)が連続適時打を放ち、藤井彰人捕手(31)は好リードを見せるなど、ベテラン組が若手を牽引(けんいん)。チーム一丸となって相手を苦しめ、手応え十分の開幕となった。
つらすぎる幕切れにも、楽天ナインの体を駆けめぐったのは悔しさだけではない。「(劇的な敗戦は)しょうがない。いい開幕だったよ」チームリーダーの礒部は大きくうなずいた。初のクライマックスシリーズ(CS)進出へ向け、光は確かに見えた。
試合展開は終始、楽天ペースだった。先発の岩隈は抜群の出来。杉山投手コーチが「リードにも助けられていた」と話すように、藤井がその能力を最大限に引き出した。そして、何よりも大きかったのは、打線がリーグ屈指の左腕・杉内を攻略したこと。先頭に立ったのは、藤井とともにチーム創設を知るベテラン組だ。
1―0の4回。2死一、二塁で打席に立った礒部は、カウント0―1からのスライダーをたたいて中前打。貴重な追加点を生んだ。左腕の杉内に合わせ、右打者の大広を右翼で使う手も考えられたこの試合で、野村監督が「杉内の右打者へのチェンジアップは打てない」と、あえて起用したベテランが見事に期待に応えた。
さらに、続く高須も初球をたたき、中前への適時打。「(杉内攻略は)全員が自分の役割を考えていけたのが良かった」とチーム一丸での戦いに、納得の表情を浮かべた。各ポジションに台頭してきた若手を抑え、開幕スタメンを勝ち取った3人の大仕事に、ノムさんも思わず「ベテランがいい仕事をした。高須と礒部。うまくつながったな」とうなった。頼りになる百戦錬磨の男たちが、開幕の大舞台で気を吐いた。
つかみかけていた勝利を逃したのは確かに痛い。だが、高須は「ミスをして負けたわけではない。仕方ない」と前を向いた。変則日程のため、21日がオフであることもプラス材料。「でかいね。1日おけるのは」と山崎武。頭を切りかえる時間は十分にある。
昨季の2冠王・山崎武に続き、今季もベテランの爆発を予感させる開幕。ここに若手の勢いが加われば、チーム力はさらにアップするはず。この戦力でも十分に戦える。ほろ苦い敗戦の中に確かな手応えを得て、楽天の新シーズンがスタートした。
◆ドミンゴ誤算も青山らきっちり
○…抑えのドミンゴこそ崩れたが、岩隈の後をつないだ救援陣はしっかりと役割を果たした。右腕・青山は、井手に右前打を浴びながらも続く田上を右飛に打ち取り、吉崎にスイッチ。オープン戦から絶好調の左腕は川崎、本多を難なく凡打に仕留めた。「開幕戦で投げられて、スタートが大切だと実感した」と吉崎。野村監督の信頼を勝ち取った2人が、この先もフル回転しそうだ。
参照元:スポーツ報知