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うだるような暑さも、門倉はまったく気にしなかった。それより、1軍で再び先発できる喜びが上回った。約4か月ぶりのまっさらなマウンドを思い描いた。「ここまで来るのに長かった。ヒット10本打たれても勝つ」FA移籍選手としてこれ以上停滞している余裕はない、とダッシュにも力がこもった。
開幕から先発ローテーションの一角として3試合を任されたが、いずれも本来の力が発揮できずに3連敗。中継ぎでも結果が出ず、腰痛もあって5月1日に2軍に降格した。「腐りそうな時も2軍の人たちが声を掛けてくれた。これから俺が結果を出すことで、2軍の選手たちにも『門倉さんができるんだったら』と思ってもらいたい」とファーム暮らしが無駄ではないことを証明するつもりだ。
淡々と時間を過ごしたのではない。自分のフォームを毎日、ビデオで研究。その中であることに気づいた。「やっぱり上原のフォームが理想だな」自己最多の11勝を挙げた05年、横浜の選手ながら敵軍エースの投球をビデオで眺め、取り入れた。
「今年は上原のフォームを目の前で見た。自然な形で投げようと思ったら、あの投げ方は参考になる」開幕時はプレートからスパイク6足半分(182センチ)の所に左足を着地させていたが、現在は6足分(168センチ)と約15センチ狭めた。投球時に沈み込むのではなく、193センチの長身を生かすため、リリースポイントを高い位置に置いて、打者へ角度をつけるのが狙い。失敗なしで19連続セーブ継続中という守護神の球の切れにも目をつけ、「頭の上から指でボールを切る感じにしたい」と重ね合わせ、中継ぎで調整登板した3日のヤクルト戦(神宮)でも手応え。「かなりいいと思う」とこの日はさらに完成に近づいたことを実感した。
ルーキー・金刃が、リフレッシュ調整で2軍落ちして回ってきたチャンス。「いい意味で楽しみたい。チームの状態もいいし、とにかく勝ちたい」失敗が許されないのは分かっている。だが、生まれ変わった門倉は簡単には沈まない。
参照元:スポーツ報知