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パイレーツとマイナー契約してキャンプに招待選手で参加している桑田真澄投手(39)は29日、フィリーズ控え組との練習試合で、200日ぶりの実戦マウンドに立ち、1イニングを3人、わずか8球で抑えた。
野球の神様が桑田を試しているようだった。昨年9月の右足首の手術後、初めての実戦マウンドで投げた1球目。5回先頭、俊足のゴルソンはいきなりセーフティーバントを試みた。三塁方向へのゴロに、桑田はためらう間もなく、痛めた右足をとっさに踏み出した。「意表を突かれたけど、うまく反応できた。うれしかった」捕球後に右足で踏ん張りながら一塁へ送球し、投ゴロに仕留めた。
昨年8月13日のジャイアンツ戦以来、200日ぶりの実戦で奪った最初のアウトは、首脳陣をうならせた。「他の選手には難しいプレーだが、守備のうまいクワタには、朝飯前という感じ。足首が心配だったが、問題なさそうだ」一瞬ひやりとしたアンドリューズ投手コーチも安堵(あんど)していた。
続く2人にも桑田らしさを見せつけた。外角低めのスライダーとカーブで、右飛と遊ゴロに打ち取った。シュート、スライダー、カーブをいずれも2球ずつ投げたが、1球目がギリギリでボールになると、必ず2球目はボール1個分だけ内に入れてストライクが取れる制球力。「自分が狙ったところに投げられれば、必ず抑えられる」4月1日で40歳を迎えるベテランは確信した。
1イニングを投げ、8球で3人を退けた投球を、桑田は「力めない投球」と独特の感覚で表現した。「足首をけがしたことで、力まないというよりは、力めない。8割ぐらいで投げるのがいいのかも、と新たな発見」首脳陣からは「文句のつけようのない投球」の声が上がった初戦登板。桑田が開幕メジャーへ、最高のスタートを切った。
◆人不足でボールボーイに立候補 ○…桑田が“ボールボーイ”を務めた。フィリーズの控え組との練習試合は、審判も2人しかいなければ、ボールボーイも不在。「ラッセル監督から『投手の中で誰かやれ』と言われたので、僕がやりました」登板前にはボールボーイとなり、打者のバットを片付けたり、審判にボールを運んだりした。いつもと違う位置に立つことで、審判のクセや投手の投球を研究。「すべて勉強。楽しかった」と笑顔。
◆堀内氏「さすが」 スポーツ報知特別アドバイザーで前巨人監督の堀内恒夫氏(60)が、桑田の投球を見守った。「あのコントロールはさすが。経験から、マウンドに立つだけで相手が何を狙っているか分かっている」ストライクゾーンの四隅に投げ分けられる制球力と、いきなりのバント処理に感心した。
登板後には久しぶりの再会を果たした。巨人時代に背番号「18」を継承した桑田は、「攻撃的な投球をするようアドバイスをいただいた。ありがたい」と大先輩のエールに感謝しきりだった。
参照元:スポーツ報知