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◆巨人4―10ソフトバンク(1日、福岡ヤフードーム)エースが513日ぶりに先発マウンドへ戻った。上原は習得を目指す新球のシュートで田上のバットをへし折るなど、ソフトバンク打線を相手に意図を持って47球を試した。直球と決め球のフォークがさえ、3回3安打2失点ながら奪った三振は6個。2年ぶりの開幕戦(28日、ヤクルト戦=神宮)へ、力強い一歩を踏み出した。
鈍い音が上原の耳に心地良く響いた。力のないゴロが三塁へ転がった。折れたバットを田上が投げ捨て、走り出した。「あれは気持ち良かった。あれを一番理想としている」円谷がさばいて一塁へ送球したのを確認すると、エースが笑顔でベンチへ引き揚げた。
圧巻だった。2回、2者連続3球三振の後、田上の胸元を突いた。キャンプから習得を目指す139キロのシュートでバットをへし折って三塁ゴロ。8球で三者凡退に仕留めた。「自分の課題のシュートで何本か詰まらせられた。けっこう満足しています」と手応えを口にした。
両足の不安を乗り越え、513日ぶりに先発のマウンドへ帰ってきた。感傷には浸らなかった。「特に何も感じなかった。課題のことだけ考えて投げました」1回、明石への右中間適時三塁打などで2点を失ってのスタートだったが、動揺はなかった。自身に課したのは結果より内容だった。
新球を試し、要所では直球とフォークを決めて6個の三振を奪った。「真っすぐとフォークはできあがっている」3回3安打2失点ながら、全47球に意図があった充実の先発復帰戦。狙いが明確だったからこそ、シュートとカットボールの制球という、残された課題も見えた。登板前後にはブルペンで約50球ずつ投げ込み、スタミナの不安も解消した。「良かったね。順調に来ている。次はもう少し長いイニングになるでしょう」と原監督もうなずいた。
余力もある。2年ぶりの先発とはいえ、まだオープン戦。登板日までの調整も完全には戻していない。「まだまだ。じゃなきゃあ、前の日(2月29日)にもつ鍋は食いに行かんよ。胃もたれ? まだまだ若いから大丈夫」と登板前に笑い飛ばした。このたくましさが頼もしい。
一歩ずつ前へ。道は28日、ヤクルトとの開幕戦(神宮)へ続いている。「意識は特にないです。ずっと、けがしないことを一番にやってきた。先を見てしまうと、焦ってしまう」先発復帰はあくまで通過点にすぎない。
参照元:スポーツ報知