スポンサードリンク
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
スコアボードに並んだ数字が輝いていた。それを背景に、最強の戦士たちが歓喜のハイタッチを交わしていく。「選手たちのあきらめない姿勢、投手を助けようという姿勢があった」ヒルマン監督は頼もしげにナインを見つめた。打ちも打ったり、先発全員17安打で11点。チーム本塁打、得点ともにリーグワーストの弱小攻撃陣が力を結集し、ついに球団初の連覇に王手をかけた。
2回、カブレラのグランドスラムなどで一挙5点を勝ち越された。それでも、下を向く者はいない。今季の集大成のような猛攻は、その直後だった。3回1死から田中賢以下が5連続単打。小谷野の右犠飛を挟み、稲田も左前適時打で続き、一気に1点差に迫った。
もう止まらない。なおも2死満塁。それまで11打席連続無安打、この回も先頭で凡退した森本が右翼線に走者一掃の逆転二塁打を鮮やかに決めた。「状態は良くないけど、流れに乗って打てました」両拳を何度も突き出して喜ぶひちょりに、総立ちになって拍手を送る三塁側の日本ハム・ベンチ。これで3夜連続の逆転勝利。お祭り騒ぎは、もう抑えきれない。
宿敵を超えた。今季最後の西武戦で12勝11敗1分けとして、1987年以来、20年ぶりの同カード勝ち越しが決定。ヒルマン監督にとって、ここグッドウィルドームは、西武ドーム時代の03年3月28日の開幕戦で来日初勝利を飾った地。森本も自身初の開幕オーダーに1番で名を連ねた。04年のプレーオフ第1ステージでは敗れ、夢を絶たれたが「当時はAクラスに滑り込むことが目標だったが、私たちは今、優勝争いをしているんだ」とチームの成長に胸を張った。
17安打中、本塁打はゼロで単打が14本。小笠原、新庄が抜け、長打力低下を懸念された前年王者は、それに代わる“スモールベースボール”を極め、優勝マジックを「2」まで減らした。「まずは明日、スキを見せずにやっていきたい」とヒルマン監督。その体が再び宙を舞う時が、いよいよやってきた。
参照元:スポーツ報知