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◆巨人0―3ソフトバンク(24日・宮崎) ミスターが、2年目のヤングGを絶賛した。長嶋茂雄・巨人軍終身名誉監督(72)=報知新聞社客員=が24日、巨人のオープン戦開幕ゲームのソフトバンク戦を観戦。スタメンで2安打と結果を出した坂本勇人(はやと)内野手(19)に「最高だ。頂点を目指して頑張ってほしい」と、将来性を含め最大級の評価を与えた。開幕1軍を目指す坂本も言葉をかけてもらい、感激の様子だった。
若手選手がどの程度、成長しているかを楽しみに宮崎を訪れた。1年ぶりにサンマリンスタジアム宮崎に足を踏み入れると、偶然にも前評判の高かった坂本がフリー打撃を行っていた。ケージの後ろからひと目見て、言葉が声になった。「坂本は最高だ」
まだ19歳だと教えられて正直、驚いた。すでに一流打者が持っているいいスイングの条件をほぼ備えているからだ。無駄な力が入っていないゆったりしたアドレス。しっかりと右の軸足に乗ったトップ。そこからボールを体の近くまで引きつけてから、一気に振り抜けるところが何よりいい。
広島の前田智やヤンキースの松井秀と同様にボールを長く見ることができるから当然、選球眼がいい。バットのヘッドの重さをうまく使って振る技術を持っており、コース、高さに合わせたいいスイングが自然とできる。結果として外角は右方向へ、内寄りはレフトへと打ち分けがきく。トレーニングを積んで体全体にバネが出てくればさらに精度は上がる。
試合の中ではファーストストライクを3度見逃していた。前日(23日の西武と)の練習試合では、4打席すべて最初のストライクに手を出さなかったという。それは、消極的だからではなく、ストライク、ボールをしっかり見極められる上、柔らかなハンドワークで狙いと違う球が来てもバットには当てられる技術があるため、追い込まれても空振りに対する不安が少ないからだと見た。
試合前、「君には期待している。頂点を目指して頑張ってほしい」と声をかけたら、しっかりとこちらを見据えて「わかりました」と返事をしてきた。前向きな印象を持っていたから、試合で最初のストライクを見逃した時、むしろ大物らしく映った。対外試合の初戦で3本のヒットを打ち、最初のオープン戦でも2安打。内容と結果がともに問われるプレッシャーがあるはずだが、それを糧とできる性格もプロ向きといえる。
細かく見れば、技術的に矯正しなければならない点もあるだろう。ただ、今の私のように現場から少し離れてみると、しばらくはできるだけ多く試合を経験させて、あふれるような潜在能力に魅了されながら眺めてみたい気もする。近い将来、必ずチームの柱になれる逸材だ。(報知新聞社客員)
参照元:スポーツ報知