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ともに球界を背負っていくだろう“怪物対決”。ダルビッシュが高鳴る鼓動を必死に抑えた。「マー君? あまり意識はしませんでした。でも、試合を作ったことには満足してます」意地と意地のぶつかり合いは、日本ハムの21歳エースが勝ちどきを上げた。
違和感との戦いだった。東京ドームは、昨秋のアジアシリーズでMVPも獲得した場所だが「ここは苦手ですね。マウンドから見える絵がしっくりこない」と印象は良くない。スピードガン表示も辛く、直球の最速は148キロ止まり。それでも「(スピード)ガンは最初からシカトしてました。試合に絶対、勝とうと思った」と集中した。相手の拙攻にも助けられながら、8回を5安打無失点。5三振を奪い、今季の奪三振数は201になった。1980年の木田勇以来、チーム27年ぶりの200K超えを達成した。
自然と力が入った。相手は黄金ルーキーの田中。お互いに初出場となった7月のオールスターでキャッチボールを行った時、その能力を肌で感じ取った。「力のある、良い球を投げてました」危機感を持ったからこそ、この日は最初から全力で立ち向かった。
前回登板の12日、対ロッテ戦(千葉マリン)で防御率1位の成瀬を相手に完投しながら、試合は敗れた。「僕の方が長くマウンドいた(成瀬は7回で降板)から、ある意味では僕の勝ち」と必死に自らを励ました。この日も成瀬が先発したロッテ戦を気にした。「(成瀬は)4回まで10安打。どこをどうやったら、1点で収まんねん!」と苦笑したが、防御率を1・89とし、ライバル左腕に0・08差に詰め寄った。
エースの力投でチームはクライマックスシリーズ進出が決定。2位・ソフトバンクとの差も2ゲームに広がった。ヒルマン監督が「心強いのは、誰一人として満足していないことだ」と笑顔でうなずけば、ダルビッシュも「自分たちが目指すのはシーズン1位、リーグ優勝です」と宣言した。この節目も、通過点―。王者はもっと大きなドラマを探し求めている。
参照元:スポーツ報知