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日本ハム・ダルビッシュ有投手(20)が、メジャー移籍を視野に入れて北京五輪への出場を決意したことが13日、分かった。五輪出場に関しては当初、故障への補償制度の不備などから消極的だったが、女優・サエコ(20)との婚約や補償金の増額などを機に日の丸への思いを強くし、イランとの2つの国籍から日本を選ぶ決断を下した。もともとは高校時代から米大リーグに興味を持っていた右腕が、ひのき舞台での活躍でアピールし、さらなる高みを目指す。
北京五輪の開幕まで1年を切り、ダルビッシュがついに世界へ目を向けた。一時は、五輪出場に消極的な姿勢を見せていた右腕が、その態度を一転。近い将来のメジャー移籍を視野に入れ、日本代表として自身初の大舞台に上る。
下準備はできている。現在、イラン、日本と2つの国籍を持つダルビッシュは来年8月までにどちらかを選ばなければならないが、すでに父・ファルサさん(46)に「イランの心はずっと持っていくけど、日本を選びたいと思う」と告白。女優・サエコとの婚約も、日本国籍を選択するひとつの要因となった。
6日の実行委員会では、代表選手への補償金がアテネ五輪の時の1億円から最大2億円に倍増されることが決定。故障への不安を抱えていた右腕にとっては、前向きな知らせとなった。また、マネジメント事務所「エイベックス」も代表合宿、アジア予選が行われる11月~12月上旬のスケジュールを、現時点で白紙としている。
星野仙一日本代表監督(60)から「第一のエース候補」に指名されたダルビッシュ。だが、シナリオにはさらに続きがあった。メジャー移籍だ。エースはプロ入り後、米大リーグの話題を向けられる度に「興味ないです」としてきたが、それは己の実力を冷静に分析しての“封印”だった。
東北高3年時の04年秋。ダルビッシュはプレーする場所を巡り、日本か、メジャーかで迷っていた経緯がある。実際に視察に訪れていた米スカウト陣からの高い評価を聞く度に、気持ちは揺れた。そこで、ファルサさんと親交があり、ヤンキース・松井の代理人を務めたアーン・テレム氏に関係者を通じて相談したところ「実績を築いてからの方がいい」と言われ、まずは日本球界に腰を据えることを選択した。
ダルビッシュは昨年、日本ハム44年ぶりの日本一に貢献。プロ3年目の今季は、ここまで10勝(4敗)を挙げ、エースの地位を築いた。テレム氏以外にもメジャーと太いパイプを持つファルサさんによれば、現時点で複数の米球団が興味を示していることを明かし「より高いレベルで戦いたいと思うのは、今も変わっていない。あとは、自信をつけてくれれば」と続けた。
移籍方法、生活環境などの問題は残るが、世界が注目するオリンピックは、アピールする絶好の舞台。黄金の右腕には、果てしない夢が詰め込まれている。
◆ダルビッシュのメジャー移籍の条件
現在、選手会側が短縮を求めているフリーエージェント(FA)だが、出場選手登録145日を満たし、これが9シーズンに達したとき、資格を有する現行制度をあてはめれば、ダルビッシュが権利を取得できるのは、順調にいってもプロ10年目の2014年まで待たなければいけない。
父・ファルサさんが「(メジャーに)行くなら力がピークの時に行かせたいし、本人もそう思ってるはず」と語るように、早期の移籍となれば、ポスティング・システム(入札制度)が最も現実的だ。日本ハムは05年オフに、入来のポスティング移籍を認めた実績(入札球団がなくその後、自由契約に)もあり、本人の熱意次第では、容認する可能性は十分にある。最短なら北京五輪が開催される来年のオフに入札制度にかけられ、09年からのメジャー移籍という計算が立つが、エースも日本ハムへの愛着もあり、それは考えにくい。ダルビッシュに近い関係者は「5年後に米国でプレーしてるかどうかだろう」と話している。
◆ダルビッシュと国籍 五輪憲章では、二重国籍選手も、いずれかの国の代表となることは可能。日本の国籍法では22歳になるまでに二重国籍を解消しなければならない「国籍選択制度」がある。1986年8月16日生まれのダルビッシュは、北京五輪期間中に22歳の誕生日を迎えるため、国籍の選択が必要とされる。
参照元:スポーツ報知