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ヤクルトからラミレスとグライシンガー、横浜からクルーンを獲得して大型補強に成功した巨人。選手は27日から宮崎で合同自主トレを行い、2月1日のキャンプインに備える。スポーツ報知では12球団屈指の選手層を誇る1軍レギュラーに、くさびを打ち込む若手6人に注目した。大補強に腐っている暇はない。次代のヒーロー誕生を待つ原辰徳監督(49)、滝鼻卓雄オーナー(68)のゲキに応えるのは誰だ。
宮崎に戻って来た。例年以上の厳しい生存競争が、もうすぐ始まる。
西村は不思議なくらい落ち着いていた。誰もいないG球場。上原との合同自主トレ後、ネットにフォークボールを投げ続けた。脳裏には、横浜から移籍したクルーンの姿があった。腐るどころか、燃えるものがある。
「他球団から(ストッパーを)取ってくるのは当然です。毎年、勝つために、戦力の不安な部分を補強する。去年、自分が結果を残していれば、(獲得は)なかったかもしれません」
リーグV2と日本一奪回をにらんだ巨人の大補強。上原の代わりの抑え投手に名乗りを上げたところ、クルーンがやってきた。豊田、林もライバルだ。実績では劣るが、負ける気はない。
「滝鼻オーナーが言われたことは、当然のことです。落ち込むわけでも、やる気をなくすわけでもない。まいったな、という気持ちは一切なかった。負けるものか。それしか頭にないです」
理由は明確な目的意識だ。リリーフとして結果を残した昨年は、実は先発ローテーション入りを目指してキャンプインした。
「そういう意味では何も達成できなかった。防御率も良くなかったし、不満な点の方が多いです。今年は抑えを奪うと目標を立てたわけだから、誰が相手でもそれを変えるわけにはいかない」
課題も明確に分かっている。150キロを超える速球。右打者の内角をえぐるシュート。足りないものは空振りを奪うボール。ストッパーになくてはならないウイニングショットだ。ストッパーの心構えとともに、上原から学んだ。
「真っすぐやシュートでは、ファウルで粘られる。フォークを完全に覚えないと、抑えはできない。上原さんから、最初はベースにワンバウンドを投げるつもりでやれ、と助言をもらった。抜け球も少なくなったし、良くなっています。マウンドでは“こうなったらどうしよう”と考えるな、と。先発だとつい考え込んでしまい、思い切り腕を振れなかった」
真っすぐがシュート回転したら。フォークが抜けたら。打たれたら。弱気の虫は、どこかへ消えた。マウンドでは成功の瞬間だけを思い描く。だから「クルーンに負けたら」などという発想は、頭の片隅にもない。
◆西村 健太朗(にしむら・けんたろう)1985年5月10日、広島県生まれ。22歳。広島・広陵高時代に2年春から4季連続で甲子園に出場し、03年春のセンバツ大会で優勝。同年ドラフト2巡目で巨人に入団。昨季は57試合登板で1勝0敗1セーブ、防御率4・36。184センチ、86キロ。右投右打。家族は央子(ひろこ)夫人。年俸3000万円(推定)。
◆西村の07年 9月2日の横浜戦(横浜)で、金刃が登板前に背筋痛を訴えたため緊急先発。2日間中継ぎ登板していたが、3連投目となる先発マウンドで3回を1失点(自責0)にしのぎ、勝利に貢献した。8月はリリーフとして、セ・リーグタイ記録となる月間17試合に登板。原監督は「鉄人」と称してねぎらった。
★滝鼻オーナーの発言 滝鼻オーナーは17日のスタッフ会議の冒頭、首脳陣に「移籍選手に遠慮せず、それを脅かすような生え抜きの若手を育ててほしい」と熱望した。「少しでもたるんだプレーをした選手は東京ドームから去れ、仮に補強で自分のポジションがなくなったと腐っている選手がいればチームには必要ない、というぐらいの気持ちで指導してほしい」と厳しい態度で選手に接するよう求めた。
原監督は今オフ「主力は層が厚く、ハードルは高いが、それを若い選手が超えていくというチーム環境が選手を育て、チームを強くする」とし、若手の台頭に期待。レギュラーを脅かす新ヒーローの出現を楽しみにしている。
参照元:スポーツ報知