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注目される進退について、桑田はロサンゼルスで一大決心をした。「手術を受けます。もちろん手術をしても、今後どうなるかはわからない。でも、ベストを尽くすのが僕の生き方ですから」精密検査の結果を受けた結果、再びメジャーのマウンドに立つため、右足首にメスを入れることを決断した。
診察したのは、95年に桑田の右ひじ手術を執刀したフランク・ジョーブ博士に師事する医師で「足の権威」。検査はこの日の午後12時15分から約4時間に及んだ。エックス線、MRI(磁気共鳴画像)検査の結果、改めて「じん帯断裂」と診断された。
「右足首の外側がまったく機能していない。外側の2本のじん帯を再建する必要がある」と説明を受けた。病院を後にして、「相談しなきゃ」と日本に電話を入れた。だが、真紀夫人と話す前に気持ちは固まっていた。「結果が出た後すぐに、ジョーブ先生と電話で話しました。『I can fix it. I am not retired.(私が治してみせる。私だってまだ現役だ)』とおっしゃっていただいたんです」恩師の言葉に、手術への迷いは消えていた。
右足首の症状は想像以上に重症だった。担当医からは「投げるためだけでなく、手術をしなければ50~60歳になった時に、日常生活でも不自由を感じるようになる」と宣告された。「ショックでした。将来、指導者になった時、僕は自分でプレーして見せたいと思っていますから、そのためにもやらなきゃいけないと思いました」
手術後、復帰への道は険しい。約3週間ギプスで生活した後、走れるようになるまでに3か月。それから投げ始め、試合に登板するには約6か月かかる見込みだ。それでも桑田は復帰を目指す。「良くなることはあっても、失うものはない。もう一度万全の状態で、自然体で投げたいんです」視線の先には、未勝利で終わったメジャーのマウンドがある。
パ軍から戦力外通告を受け、さらに手術を重ねれば、簡単に働き場所が見つからないことも承知している。「でも、(来春)キャンプに参加させてもらって、そこから再びメジャーに生き残れればね」あきらめはしない。あこがれのメジャーマウンドもマイナー契約からつかんだ。「誰に何と言われても、僕の人生ですから。自分らしく生きたい」桑田の修行は40代へと続いていく。
参照元:スポーツ報知