スポンサードリンク
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
◆巨人2-2阪神(9日・東京ドーム) 巨人が、懸命の投手リレーで今季初のドローに持ち込んだ。前日(8日)は猛虎打線に22被安打で15失点したが、この日は7回1/3を2失点の先発・高橋尚からバトンを受けたリリーフ陣が踏ん張った。西村が8回のピンチを断つと、上原、豊田が2イニングずつを無失点でピシャリ。危なげない投球で延長12回引き分けた。試合消化が早く、首位を走る巨人にとっては、負け数を増やさないのは勝ちに等しいドロー。10日からの中日3連戦も一丸となって眼下の敵を叩く。
会見場に現れた原監督は、試合を振り返る前に「ふーっ」と大きく息を吐き出した。「全員が力を結集して引き分けた。ナイスゲームだった」今季5度目の延長戦は4時間10分の死闘。虎が誇る「JFK」にひけを取らない投手リレーで、今季初の引き分けに持ち込んだことに指揮官は納得の表情だった。
一歩も引かない投手戦の幕開けは、先発の高橋尚から始まった。3回、先頭の浜中に一発を浴びたが、その後は粘った。7回1/3を7安打2失点。「ホームランは仕方ないにしても、(関本の犠飛による)2点目は抑えたかった。あとはリリーフに託します」そう言い残し、ベンチの最前列で声を張り上げた。
球場内は息の詰まる投げ合いに静まり、リリーバーたちはその緊張感に負けなかった。同点の8回1死一塁で登板した西村は2/3回を1安打無失点で切り抜けた。9回から登板の守護神・上原は2回を6人で抑えるパーフェクトリリーフを見せ、最後は豊田が今季最長の2回を、1安打3奪三振。9回以降は猛虎打線に二塁を踏ませることはなかった。「たまたま良かったね」という豊田に、上原も「ここ2試合悪かったから、ちょっと気合を入れた」と謙虚だが、2人とも針に糸を通すような正確なコントロールで、相手をねじ伏せた。
互いの力を認め、負けないと思う気持ちがチーム力を押し上げる。高橋尚は下半身の動きを豊田から学んだ。上原も豊田から、抑えとしての心構えを聞いた。その上原の精神力を高橋尚は「夏場にさらにすごい球が投げられるなんて、普通じゃない」と絶賛。昨年、抑えを経験した高橋尚、そして先発から守護神に転向した上原、クローザーから絶対的なセットアッパーになった豊田。それぞれの持ち場の大変さを理解しているからこそのリレー。尾花投手総合コーチも「JFKに負けない? それくらいの力はある」と胸を張った。
前日は、22被安打15失点の投壊だった。その翌日だけに、立ち直るには大きな引き分けだった。首位を走るチームにとって、勝率を考えても負けなかった事実はまた大きい。勝ちに等しい一戦に「これをさらに明日につなげたい」と指揮官は結んだ。10日から名古屋に乗り込んでの落合竜との対戦を前に、チームがまた一つ試練を乗り越えた。
巨人・原監督「ゲームそのものは、全員が力を結集して引き分けた。ナイスゲームだ。これをさらに明日につなげたいと思っている。(あと)1本は出なかったけど、しぶとくビハインドの中から(4、5回に)2点取って、ヒサノリも2点で(抑えて)リリーフ送って、いい働きをしてくれた」
参照元:スポーツ報知